「こんにちは~」
と見慣れない男性がご来店。どうやら飛び込みのセールスのようです。
セールスマン:「私共、主に床などに使う業務用のワックス等を取扱っております…」
たけし:「ええ、承知してます。工場の床のメンテなら間に合ってますが…」
セールスマン:「いえいえ、床のワックスの売込みではないんです。」
と、事業拡大の一環で、自動車整備業界に独自製品を展開している旨説明が続きました。主に自動車の外装に用いる製品のようです。
セールスマン:「こちらが特にオススメなんです!今までの常識を覆すコーティングです!」
と、スポーツドリンクのような乳白色の液体が入ったスプレーボトルを誇らしげにグイッと突き出しました。僕は、まあ、少し時間もあるし、聞くだけ聞くか… と、
しかし、直後のデモンストレーションで、これが優れものだとわかるのでした…
さて、外装(特に塗装面)の手入れに関するお問い合わせが多く寄せられます。
使用環境も、手入れの方法もたくさんあります。近年の自動車の塗装は、専門のエンジニアによって考えに考え抜かれ、様々な使用環境で高耐久を追求して作られたものですから、極端に言えば「何も手入れをしない」方がよいのかもしれません。
しかし、「綺麗な外観」を自動車の機能の一つとして捉えることは、お車を大切にされている方なら当然のことでしょう。
新車時の外観をできるだけ長く保ちたいというのも自然なことだと思います。外装手入れの用品を求めて、ネットで口コミを調べたり、直接カー用品店に向かいます。しかし、書き込まれたレビューにしても、陳列されたワックス、コーティング類にしても、種類が豊富すぎるのと、どれもよく似た感想や宣伝コピーで本当に良いものの選別がとっても難しいですよね。
それに、ケミカル製品って、これに限らずホントわかりにくいです。中学や高校で習った耳馴染みのある化学用語を組み合わせて、わかったような気(?)にさせられます。僕が思う外装の手入れの必要条件は
「一般のユーザーが自分で手軽に簡単にできること」
です。プロの施工業者の手を借りるような高価なコーティングは除外です。それが、なかなか見合う商品がありませんでした。簡単といいながら結構な手間がかかったり、確かに手間はかからないけど、水洗いと大して違いがみられなかったり…
手軽に簡単にできて、効果が持続するなんて理想ですよね。実は、その理想に限りなく近いコーティングが冒頭の売り込み商品だったんです。ちょうど板金塗装で仕上がった車がありましたのでテストしました。
スプレーで対象に吹きかけてマイクロファイバークロスで均一に延ばします。ワックスを塗りこむ作業とは程遠く、ただ水をスプレーして拭いているような感覚です。
次にホースで水を流します。
それだけです。
たったそれだけ。
それだけで見事な光沢と、撥水性!!
ムラなど一切なし。
効果は約3ヶ月持続するそうです(只今数台で試験中)。もちろん、他のコーティング剤同様、新車や板金塗装上がりのパネルはそのまま施工でよいのですが、使用過程車は下地を仕上げてから施工しないと十分な効果は得られません。
試験の数台は新車及び、使用過程車(シングルポリッシャーと微粒コンパウンドで下地を磨きあげたものです)です。
本当オススメです。
5倍希釈液をスプレーに移して使用するのが最も手軽で経済的です。
リスロン モリス、理想のボディーメンテナンス用品かもしれません。
ocha says
その製品、5~6年前から使用しています。
いいですよ。内窓以外にはすべて使えます。
ただ、3か月もつかどうかは、?です。
たけし says
ochaさん
既にお使いなんですね。
ホント、とってもよさそうですよね。
耐久性ですが、撥水しなくなるだけで何らかのコーティング層は残っているのではないかなと考えています。
というのも配合されているフッ素樹脂が静電気を帯びて撥水しているイメージだからです。
しばらく日数経過してマイクロファイバークロスで乾拭きしたらまた静電気を帯びて撥水が回復したら面白いなと思いながら経過観察中です。
光沢感は変性シリコーンと書かれている成分の役割でしょう(頭髪シャンプーなどに配合されているジメチコン(いわゆるシリコン)みたいなものかな?)。
人体に直接触れるものではないからでしょうか、表示が曖昧ですよね。
溶媒にアルコールを使っているのも好感がもてます。
塗装への攻撃性が少なく、水にも溶けて作業性がよいですからね。
また機会を見てリポートします。
カクシカおじさん says
ボディワックス、3ヵ月も持たなくても良いけど、1ヶ月か1ヵ月半程度持つか、塩カリばら撒きの雪国の道路でも、3回程度行ってもワックスの皮膜がはがれなければ、私の場合ONの字ですよ。
現在、当方の車はボディーはシェアラスターの普通の固形ワックス、フロントガラスには「洗車の王国」さんのフッ素コーティング剤を塗っています。
フロントガラスには、普通のガ○コとかのシリコン系の撥水剤でなしに、フッ素系の撥水剤を自分で施工していますが、フッ素系は撥水性能は多少シリコン系より劣っていても、残骸がないうえに私のところのような青空駐車でも、確かに2ヶ月以上コーティングが持ちますね。
ここの製品を選んだ理由は、とある中古車販売員らしい方のブログで紹介されていたからなのですが、当みんカラの整備手帳等でも紹介していますように、初回は油膜取りと併用し、素人でも加工できるのが特徴ですね。
雪国に行きますと、とにかく塩カリの混じった雪泥をいくらでもかぶるので、無加工だとフロントガラスにすぐに油膜が付いて、ワイパーで掃けなくて雫が残り、特に夜間は見えにくくて危険極まりないです。
そして、その対策に非常に悩んでいたところ、素人でもフッ素加工できる製品を発見、当ブログでも紹介している通り、雪道にも効果バツグンでした。塩カリをかぶらない夏場とかなら、2~3ヶ月はコーティングが持ちます。
で、ボディワックスは軽で車体が小さいのと施工のしやすさから、少し高価ですが量は普通の2倍の内容量200gある、シェアラスターのブラックレーベルの中の安いのを使っていますが、やはり雪道を走れば、当然一発で取れてしまいます。
もう、時間がなくじゃまくさい時には、白色ボディなので床下も含め、クレ工業のシリコンスプレーをボティに薄く塗り伸ばしてごまかしています。
で、次回お伺いした時か、価格もそんなに高くなさそうなので、フロントガラスのように、このボディワックスも一度試してみましょうか。
たけし says
カクシカおじさん さん
たくさんの情報提供ありがとうございます。
外装に使用されるケミカルは本当に種類が多くて、よいものの選択が困難ですよね。
こちらで紹介したリスロンの製品は、ガラスもボディーもモールも関係なく使えて、いままでの外装手入れ用品と異なり、驚くほど手軽に施工できるのが特徴です。
念のため、メーカーにMSDSを請求しましたが、溶媒のアルコール類に関するもので、肝心のフッ素化合物については書かれておらず、週明けに再度請求するつもりです。書式も古いし…
次回ご来店時、是非お試しください。