カテゴリ: ダイハツ

ダイハツ アトレーターボ エアコン不調(ABA-S331G ラジエータファンモータの保証期間延長)

ダイハツ アトレーターボです。ここ1週間ほど全くエアコンが効かなくなったので診てほしいとのご依頼です。

平成19年式 ABA-S331G KFターボ 走行距離63,000km

ご来店いただき、クーラーガスの点検にゲージマニホールドを接続しようとしますと、お客様が、「ガソリンスタンドで診てもらったらガスが入らないくらい入っているらしい」とおっしゃいます。


接続して確認しますと低圧が異常に高く、また、高圧ホース接続部が手で触れないくらい熱くなってます。エンジンをかけますと一瞬エアコンコンプレッサのマグネットスイッチが入りますがすぐに切れ、再度入ることはありません。
こういう場合は、コンデンサーファンです。

ファンリレーを取り外し直結、ファンブレードを指で軽く触ると力なく回り始めました。どうやらファンモーターの不良のようです。取り外しは慎重に、コンデンサを取り外さずにラジエータサブフレームASSYを抜き取ることができます。

この年式、走行距離でファンモーターの寿命が尽きるのが早い感じがします。こちらのお客様はエアコンをあまり使わないとおっしゃってますので尚更です。コンデンサーファンはラジエータファンと共用ですので、エンジン冷却系統も過熱気味であったようで、LLCサブタンクの周辺にオーバーフロー痕、サブタンクにもほとんどLLCが入っていませんでした。オーバーヒートしなくてよかったと思います。

最近、水温計の付いていない車両が増えていますが、このようなケースのとき、水温計装備していれば運転者に予兆を知らせます。疑問に思い、正規ディーラーに確認しますと、ファンモーターの保証が延長(3年→5年)になったそうです。少し前に症状が出ていたら有償修理だったんですね。以前O2センサーやVVTユニットでも同様の不公平感がありました。

《追記》

その後、メーカー保証延長(3年→7年)になりました。依然として使用者への個別通知はなく、オーバーヒートなど症状の訴えがない限り積極的には案内しないようです。

近年、ラジエーターファンモーターの不具合は極端に減りました。点検時、順調に稼働している場合は予防交換は一般的に行いません。ユーザーオリエンテッドとは思えない事例で、2017年現在も不具合入庫が相次いでいます。当方では過去にご来店いただいた対象車にお乗りのお客様には有償・無償にかかわらず個別に案内してます。

Published by
ITS