エンジン警告灯が点灯したとのことでお預かりしたトヨタ エスティマは、4ヶ月前の寒い時期にも、始動時アイドリングが低い不調で一度点検したことのある車両です。
平成13年式 TA-ACR30W 2AZ-FE 4AT 走行距離 160,000km
4ヶ月前の点検時はエンジンコンピュータに故障の履歴は残っておらず、確かに冷間始動時のアイドリングの低さは若干感じたものの、ストールするほどではなかったので一旦お返ししました。
今回は、エンジン警告灯が点灯したようですから、踏み込んだ点検ができそうです。
お預かりしたときはエンジン警告灯は消えていましたが、前回同様、冷間始動直後のドライブレンジで極低速走行中にエンジン回転のもたつきが感じられました。
G-Scanでの診断結果は「P0172 リッチ異常」でした。
理論空燃比より濃い燃料が噴射される時間が一定以上続くと出力される故障コードです。検出は排気管内のO2センサーで行います。不具合箇所を特定するような故障コードではありませんから、診断は慎重に行う必要があります。
もちろんO2センサーの不調の場合もあります。しかし、それは稀で、特にこちらの車両は125,000km走行時にO2センサーを新品に交換していますので、点検順位を下げます。
エンジン回転のもたつきは、吸入空気量に対して多すぎる燃料噴射によるものと推測してエアフローメーターの外観を見ることにしました。
交換点検用にストックしている同型式のエアフロメーターは比較的高年式のもので、改訂を表していると思う「C」の浮き文字がありますが、旧装着品にはありませんでした。
交換前のデータです。このデータが正常値がどうかの判断は、情報に乏しい場合、とても難しいと思います。
交換後、吸入空気量が若干低下し、エンジン回転が安定しましたので、新品に交換して修理完了としました。
ところが数週間後、エンジン警告灯再点灯し、アイドリング回転不調が再発しました。
次回『トヨタ エスティマ エンジン警告灯点灯(その2、TA-ACR30W P0172 リッチ異常)』に続く。
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