エスクードと違ってリジッドアクスルのジムニーはリフトアップが簡単と思いますよ
と、リフトアップをご所望の依頼者からジムニーと改造キットをお預かりしました。
《参考記事》
リフトアップの光と影(CBA-TD54W スズキ エスクード 2.5インチ リフトアップ)
確かに前後リジッドアクスルのジムニーの場合、ドライブシャフトがありませんから、等速継手の角度変化を気にすることはありませんし、リフトアップに伴うホイールのキャンバー変化もありません。
しかし、キャスターの起き、ステアリングセンターやホーシングの左右位置ズレ、プロペラシャフトやブレーキホースの寸足らず、スタビライザのボディー側取り付け位置など、補正すべき箇所はたくさんあります。
しかし、それらは同車種の改造では周知のことで、キット化されたアフターマーケットパーツ始め、各種豊富に市販されています。
3インチほどのリフトアップを施すのに、慣れないこともあって、午前から開始した作業は、ミリ単位の調整を完璧に終えたのは深夜1時でした。
マッドタイヤと下半分を切り落とした前後バンパーから見えるメカニカルな造形。10センチほど上がった居丈高で高圧的な外観は、力強さをイメージします。
ここまでリフトアップが必要でしたか?
と率直な疑問を依頼者に投げかけると、「悪路走破性向上のため」とのこと。
車高が上がって、ロングストロークの足回りが備わったジムニーは、足の動く範囲がかなり増加しますから、通常走行の安定性を犠牲にしても、極端な悪路を走行するには必要な改造なのかもしれません。
バランスの取れた純正の足回りを崩すので、補正には様々な工夫が必要でした。
JB23W用バンパーガードは、ボディー側に加工が必要で、鉄片を溶接して対処しました。
もちろん、これだけ極端な変更でも保安基準に不適合にならないよう配慮しています。
そして、今回の作業に合わせて取り寄せのご依頼がありましたROTOPAX。
USAから1週間程度で到着しました。
非常に洗練されたケース形状と頑丈で精巧な専用取り付け具。
用途別に幾種類かの容器が綺麗に複数増設搭載できるシステムですので、今後が楽しみですね。
今回組んだキットはJB23W用とのことですから、コイルスプリングの塑性変形で車高ダウンの可能性がございます。コイルスペーサー等で補正しますので、またお気軽にご相談ください。
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