「今朝乗ろうとしたら、地面にクーラントが漏れていました」
と、ご連絡いただきました日産プレサージュにお乗りのお客様は、日常的に欠かさず点検されているご様子です。安全運行・使用者義務遂行への関心の高さに感服いたします。
平成18年式 DBA-TNU31 QR25DE 4AT 走行距離 125,000km
国産車の品質は確かなものですが、車齢10年を過ぎ、走行距離も相応になると、それ以前のメンテナンスフリーに近い状態からは違うステージに入ります。
今回のように異変にいち早くお気づきいただきますと、大きな故障になる前に、小範囲で処置できます。適度に気に掛け、手入れすることが愛車と末永く付き合う一番の秘訣だと感じます。
お客様は、補水の用意を携えて自走でご来店されました。すぐそこに暖かい春を感じる優しい季節になりましたが、エンジンにとっては寒暖差の大きな冬を越え、冷却系統に疲れが出る頃だったのかもしれません。
漏えい個所は、ラジエータアッパータンクのホースジョイント上部です。繰り返しエンジン振動が加わり、亀裂が入った様子です。中古車としてご購入される前のクーラント交換歴は不明ですが、アッパータンクの外観はそれほどひどい劣化に見えませんでした。
ただ、アッパーホースのエンジン側接続部は、写真の通りアルミニウムの酸化物と思われるものが堆積した状態でしたから、幾分クーラント交換がされていない時期があったのかもしれません。概ね2年ごとにクーラント交換を実施している車両は、このような金属の腐食はないからです。
懇意のラジエーターリビルト業者様に完成品のラジエーターを迅速に供給いただき、ホース類を新品に交換して修理完了としました。
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