24ヶ月点検と継続検査代行(車検)でお預かりしたハイゼットカーゴは、点検の過程でクーラントサブタンクキャップのオーバーフローパイプからクーラントが一滴落ちているのが見つかりました。
平成19年式 LE-S320V EF-SE 3AT 走行距離 124,000km
点検時(冷機時)、サブタンクのクーラントレベルはMAX付近で正常でした。暖機するとクーラントレベルの上昇があることを1滴の冷却液は示しています。
近年、水温計の備わらない自動車が増えています。オーバーヒートを示す赤い温度計のシンボルが点灯したときは随分温度が高く、警告の唐突感に慌ててしまうでしょう。
しかし、アナログ針の水温計が「予兆」を感じやすいかというとそうでもなく、多くは中央値付近で針を安定させる回路が組まれていますので、リニアリティに乏しいものが国産車の場合は多いと思います。
16PINのOBDコネクタからECUの水温信号を表示する後付けメーターもありますから、多走行車の安全航行のためには安心の手段かもしれません。
さて、クーラントオーバーフローの原因としてまず点検するのはサーモスタットです。ハイゼットカーゴのサーモスタットにはパッキンにジグルバルブの位置を決める突起がありました。サーモスタットケースの形状に合わせると、誤装着を防止できます。
行平で沸騰するまで煮込んでも、ほんの僅か開弁するだけの開弁不良に陥っていました。
水温警告の点灯に至らない不調です。定期的に点検・交換したい重要な部品の一つといえるでしょう。
《関連記事》
スズキ キャリィ LE-DA63T オーバーヒート修理とロワーアーム交換
予防整備について日々思うこと(スズキ エブリィ、キャリィ オーバーヒート)
追憶の貴婦人(ローバー 400 オーバーヒート)
スズキ エブリィ オーバーヒート修理(LE-DA62V サーモスタット開き不良)
日産 キューブキュービック オーバーヒート修理 (UA-BGZ11)
コメントを残す