ダイハツ軽自動車のタイミングベルト式3気筒の名機、EF型エンジンはほとんど姿を消しました。それもそのはず、タイミングチェーン式、軽量オールアルミニウムの次世代KF型に変わって、もう19年が経過しているのですから。 EF型より長い生産になりつつあるKFエンジンですが、市場投入初期、オイル漏れ、オイル消費といった重大な不良を多発し、一般保証以外に、延長保証(新車登録から10年、もしくは10万キロ走行いずれか早い方)が設定されるなどのメーカー対応が当時印象的でした。 その初期のKFを搭載したハイゼット軽トラックのオーナー様より、最近車の下に油滴が落ちるようになってきたようだとの相談がありました。 平成21年式 EBD-S201P ke-VE 5MT … [Read more...] about “初期型KF”との格闘 〜5.5時間では終わらない?! 軽トラハイゼットS201Pのオイル漏れ修理記〜
ダイハツ
多発事例?シフトレバーがスカスカになって走行不能に(DBA-L175S ダイハツ ムーヴ)
ダイハツの特定の車種でシフト操作が突然不能になる事例があります。 シフトレバーとトランスミッションを繋ぐワイヤーケーブルのシフトレバー側接続部の樹脂が劣化粉砕して物理的な接続が絶たれてしまうというものです。 平成19年式 DBA-L175S KF-VE 4AT 走行距離 160,000km 以前、当方で経験した事例は、遠方のお客様のご自宅駐車場でのシフト操作不能(走行距離は9万キロ程度)でした。 お近くの修理工場でワイヤー交換の処置を受けるも、複雑なワイヤーケーブルの取り回しが不適切で、シフト操作が円滑にできなくなり、最終的に僕が手直ししたというものでした。 シフトレバー操作感の回復(DBA-L175S ダイハツ ムーヴ 4AT … [Read more...] about 多発事例?シフトレバーがスカスカになって走行不能に(DBA-L175S ダイハツ ムーヴ)
魅惑の軽MT ダイハツ ミラ のクラッチ交換を終えて国産車の設計思想再考
手は油まみれ、腕は擦り傷だらけ、重ねて長時間の辛い姿勢になる自動車整備作業において、快適な「整備性」はとても重要な要素。 整備作業に日々従事する我々整備士に対して、エンジニアの親切や気遣いが感じられる嬉しい瞬間です。 メインで国産車ばかりを触っていると、辛いながら特に滞りなく目的の作業が進み、いかにもそれが当たり前に感じがちですが、輸入車、とりわけイタリア車に向き合う場合、作業の困難さに切歯扼腕することの多さといったらなく、国産車の配置構造は非常に高度な技術で、エンジニアの努力であり、エンジニア同士の譲り合いの大成なんだなと実感するのです。 さて、クラッチ異音でお預かりしたダイハツ … [Read more...] about 魅惑の軽MT ダイハツ ミラ のクラッチ交換を終えて国産車の設計思想再考
クルマの本当の調子は10万キロから ~ダイハツ ムーヴ 冷却系統リフレッシュ DBA-L175S~
かつてはクルマの乗り換えの目安とされていた10万キロ。 部品の加工精度や材質の性能向上で、その目安は現代のクルマには当てはまりません。 主にユーザーが管理するエンジンオイル交換が重要なのですが、新車から適切なメンテナンスをされていると、10万キロを超えてから本当の調子よさを感じることが少なくありません。 おすすめのMOTULエンジンオイルは、非常にバランスの取れた安定の品質です。 MOTUL(モチュール)H-TECH 100 PLUS(H-テック 100プラス) 5W30 エンジンオイル 100%化学合成 20L … [Read more...] about クルマの本当の調子は10万キロから ~ダイハツ ムーヴ 冷却系統リフレッシュ DBA-L175S~
ポタポタ落ちるクーラント漏れの原因を探る ~L350S ダイハツ タント EF-VE型エンジン~
今年の6月は記録的な猛暑が続きました。 経年車、多走行車にとっては過酷な季節が1ヶ月以上前倒しです。 往年の名機、タイミングベルト式のEFエンジンを搭載したダイハツ タントは、突然のエンストと再始動不能のトラブルに見舞われました。 平成18年式 CBA-L350S EF-VE 4AT 走行距離 … [Read more...] about ポタポタ落ちるクーラント漏れの原因を探る ~L350S ダイハツ タント EF-VE型エンジン~
消耗部品が供給遅れになる純正パーツ(DBA-L275S ダイハツ ミラの車検整備で)
車検整備といえば30年以上前ですと、整備工場に1週間~10日間ほど預けていたイメージがおありの方もいらっしゃるかもしれません。 最近は、部品の耐久性を含むクルマの諸性能が向上し、車齢が若いクルマだと、預けた当日中に車検整備が完了するということも珍しくありません。 しかし、走行距離や車齢に応じて、油脂類をはじめ消耗部品の交換が付帯し、相応の作業時間を要します。スケジュールしていた部品は入庫前に用意できますが、点検の結果から部品注文を掛ける場合もあります。 当日お渡しは難しくても、国産車の場合は、概ね48時間預かりの予定で車検整備を進めます。 点検 → 分解整備 → … [Read more...] about 消耗部品が供給遅れになる純正パーツ(DBA-L275S ダイハツ ミラの車検整備で)
なぜボールジョイントのダストブーツは厳しく検査されるのか(ダイハツ ミラ DBA-L275S)
法定点検で、「かじ取り装置のロッド及びアーム類のボールジョイントのダストブーツの亀裂及び損傷」と書かれた検査項目があります。 ボールジョイントは、人間の関節のような構造で、ステアリングやサスペンションの作動支点には欠かせない部品です。 ボールジョイントは主にグリースで潤滑されていて、砂塵や水分の浸入を防ぐためにゴム製のダストブーツで覆われています。 経年車では、このダストブーツに亀裂や損傷がつきもので、破れたまま放置するとボールジョイントが錆びて摩耗し、がたつきが出始めます。 そして、さらに摩耗・腐食が進行するとボールジョイントが完全に脱離してしまうことがあり、走行速度次第では大事故につながる危険性があります。 これが、法定点検で入念な点検が求められる最大の理由です。 参考記事:「スズキ ワゴンR ロワーアーム … [Read more...] about なぜボールジョイントのダストブーツは厳しく検査されるのか(ダイハツ ミラ DBA-L275S)
軽自動車の高速走行時微振動の解消(ダイハツ ミラ TA-L250S, EF-SE)
約4年前、80km/h付近で足元に異常振動が出るということでお預かりした ダイハツ ミラ。 高速走行時の異常振動は、ホイールアンバランスやタイヤの異常摩耗がほとんどですが、高速ても80km/hと比較的低い速度域での振動は他を調べる必要がありました。 ホイールアンバランスと違って、ハンドルにほとんど振動を感じなかったのです。 色々調べた結果、左フロントドライブシャフトのインナージョイントに大きなガタ(ラジアル方向)を発見し、さらに調べると純正部品番号の大きな変更がありました。 当時の最新品番で中古部品を検索すると、ムーヴコンテのそれがヒットし、取り寄せたドライブシャフトは一回り大きいサイズでした。 《参考記事》ダイハツ ミラ … [Read more...] about 軽自動車の高速走行時微振動の解消(ダイハツ ミラ TA-L250S, EF-SE)
ホンモノそっくり!? 非純正部品に翻弄された故障診断(冷間時加速不良 CBA-L250S ダイハツ ミラ)
先日、アイドリング不安定の修理でお預かりしたダイハツ ミラの不調再発です。 参考記事:アイドリングが不安定 その原因と対処(ダイハツ ミラ CBA-L250S … [Read more...] about ホンモノそっくり!? 非純正部品に翻弄された故障診断(冷間時加速不良 CBA-L250S ダイハツ ミラ)
アイドリングが不安定 その原因と対処(ダイハツ ミラ CBA-L250S EF-VE)
停車アイドリング時に、アイドリングが不安定になることがあるとのことで入庫したのは ダイハツ ミラ アヴィ 平成18年式 CBA-L250S EF-VE 4AT 走行距離 … [Read more...] about アイドリングが不安定 その原因と対処(ダイハツ ミラ CBA-L250S EF-VE)
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