車検時など、保安基準に適合しないと指摘を受けることがあるドライブシャフトブーツの破れ。 一般に等速ジョイント(以下、CVジョイント)部に水や砂塵が浸入するの防止するため蛇腹式のブーツでおおわれています。 近年は樹脂製のブーツが主流になり、以前と比較して耐久性が格段に向上しました。しかし、上の写真のように経年や走行過多による劣化で、破れてしまうことが少なくありません。周囲にはブーツ内に封入されていた二硫化モリブデン入りの濃緑色のグリースが飛散しています。 今回は、そのドライブシャフトブーツが破れたときの対処法についてご相談をいただきました。 たけし様 いつも興味深く拝見しております。 今回ドライブシャフトブーツの破れ修理について相談させてください。 当方でお世話になっている整備工場では分割式を勧め … [Read more...] about ドライブシャフトブーツが破れた場合の対処について ~車のよろず相談室10~
フランス車の構造と整備性について(プジョー206CC クラッチ修理、ショック交換、乗り心地改善)
クラッチ操作時に異音や違和感が出てきたということでお預かりしたプジョー206CCは、クラッチ摩耗が進んで固くなったクラッチペダルをギュッと踏み込むと、ペダルを踏む足裏にエンジン回転周期のキックバックを感じるほど状態が悪化していました。 平成14年式 GF-M206CC RFN 5MT 走行距離 98,000km フロントフェンダーに貼付された16 … [Read more...] about フランス車の構造と整備性について(プジョー206CC クラッチ修理、ショック交換、乗り心地改善)
熟練ドライバーが一番気にするポイントとは? ~ジムニーシエラ(ABA-J43W)サーモスタット交換を経て~
『去年の夏はそうでもなかったのですが、今年は水温をモニターしていると最高103℃を記録したことがありました。そして寒い季節になっても急な上り坂を走行すると100℃を超えることがあります。全体的に温度が高めなのも気になりますが、高架道路の登りで95℃くらいで、下り始めると一気に86℃とか、こんな短距離で10℃近くも変化することに不安を覚えます。』 と、愛車のクーラント温度を常にモニターし、エンジンの調子を気にかけていらっしゃるのはジムニーシエラにお乗りのお客様です。 昔と違って水温計のない車がほとんどになり、こちらジムニーシエラは辛うじて液晶セグメントの水温計が備わりますが、中央付近がリニアでなく、故意に安定方向に導く回路が組まれていますので、運転者にはその細かな変動がわかりません。 ↓こちらのような、OBDコネクターから水温センサーの … [Read more...] about 熟練ドライバーが一番気にするポイントとは? ~ジムニーシエラ(ABA-J43W)サーモスタット交換を経て~
混沌のダイアグノスティック ~シトロエンC3 エンジン不調 P1336, P1337, P1338, P1339, P1340~
仕入れた車両回送中にエンジン警告灯が点灯し、エンジンの調子が良くない。簡易スキャナーの結果はP1339で、Webで内容を調べるとクランク角センサーのようだと、同業者様からクランク角センサー交換の依頼がありました。1気筒機能していないようにも感じるとイグニッションコイルも1本ご用意くださいました。 平成23年式 シトロエンC3 ABA-A55F01 5FS 4AT 走行距離 … [Read more...] about 混沌のダイアグノスティック ~シトロエンC3 エンジン不調 P1336, P1337, P1338, P1339, P1340~
輸入車用ホースクランプの憂鬱 ~CAILLAU(カイルー)社製ホースバンド~
フィアット、アルファロメオ、BMWのラジエーターホースで見かける写真のようなホースASSY。 ラジエーター側は樹脂のクイックコネクターになっていて組み立ては非常に簡単。但し、ラジエーター交換等で一度このコネクタを離脱すると、内部のラバーリングが経年で柔軟性が劣り、新しく用意したラジエーターとの密閉性に問題が出ることがあります。ですから、このようにホースASSYを新調するのが安全だと考えています。 一方、この新品ホースのエンジン側は、クイックコネクターではなく、ホースクランプで締め込む構造です。 同時に取り寄せたホースクランプは、このような結束バンドを金属にしたようなものでした。一度締め込むと緩めることができない構造です。 このホースクランプは、ラジエーター側のクイックコネクタとホースを締結 … [Read more...] about 輸入車用ホースクランプの憂鬱 ~CAILLAU(カイルー)社製ホースバンド~
メーカ指定スパークプラグ装着のススメ ~輸入車メーカー採用NGKスパークプラグに学ぶ~
僕は、以前からガソリンエンジンに備わるスパークプラグに注目しています。 聞き心地のよい謳い文句が綴られるアフターマーケットの汎用長寿命プラグは、限られた型式で多種多様なエンジンに対応してます。 しかしその一方で、各エンジンごとに実にきめ細かく種別されている標準装着のスパークプラグがあります。 日常の点検整備では、交換するスパークプラグのメーカー指定型式(主に番手)が予告なく変更されていることも珍しくありません。 中長期的な不具合の予防か、目的の性能が得られていなかったのかは不明ですが、非常に微妙にチューニングされる部品であることは確かでしょう。 互換性があるメーカー違いのスパークプラグに関しても、工場出荷時に装着されていた以外のメーカー品を装着するとアイドリングが極端に不調になる事例も経験しました。 さて、こちらは最 … [Read more...] about メーカ指定スパークプラグ装着のススメ ~輸入車メーカー採用NGKスパークプラグに学ぶ~
保護中: 【第9回講座】なぜそんな噂が… モリブデンでエンジンが壊れる??(モリブデン系添加剤のDLCコーティング摩擦摩耗特性への影響)
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特注コイルスプリングを用いたサスペンション適正化 ~ローダウン傾向の改善~(アルファロメオ GF-916C1 GTV V6 3.0)
長年の懸案だったアルファGTVの車高(ライドハイト)。 初めて拝見してから早5年が経過しました。 平成13年式 GF-916C1 V6 3.0 6MT 走行距離 116,000km 当時、約7万キロ走行だったGTVは特にフロント側の車高が低く、路面の軽い凸部で底突きする状態でした。 オーナー様は、『スポーツカーだから低い車高は仕方がない』と、マンホールを避けたり、大きな段差では速度を落とすなど、普通に走れる状態ではないのを特別な走法で回避されている様子でした。 いくらスポーツカーだからと、一般道を快適に走行できない市販車はどこかが間違っています。 《以前の記事》サスペンション組み直しによる乗り心地改善(アルファロメオ GTV 3.0 V6 … [Read more...] about 特注コイルスプリングを用いたサスペンション適正化 ~ローダウン傾向の改善~(アルファロメオ GF-916C1 GTV V6 3.0)
30万キロ以上カウントしないトヨタのオドメーター(ヴィッツ UA-SCP10 積算距離計)
「30万キロ到達の瞬間を楽しみに待っているのに、299,999から全く動かないんです。」 ヴィッツにお乗りのオーナ様から冒頭の写真を添えてご連絡をいただき、まさかと驚きつつWebサーチしますと、どうやら一部のトヨタ車の「仕様」のようです。 30万キロ以上の走行はメーカーの想定外だったのでしょうか? 平成15年式 UA-SCP10 1SZ-FE 5MT 走行距離 299,999km 直接拝見すると、確かにオドメーターは299,999で停止。尚、トリップメーターA, … [Read more...] about 30万キロ以上カウントしないトヨタのオドメーター(ヴィッツ UA-SCP10 積算距離計)
未解決のブレーキ時異音へのアプローチ(ダイハツ ミラ DBA-L275S)
「もうこれでブレーキ異音は解消しています!」 お客様の最初の訴えから5年も経過し、未解決だったブレーキ異音がようやくすっきり解決しました。 平成21年式 ダイハツ ミラ DBA-L275S KF-DE 3AT 走行距離 113,000km 解決へのレバレッジ(ダイハツ ミラ DBA-L275S … [Read more...] about 未解決のブレーキ時異音へのアプローチ(ダイハツ ミラ DBA-L275S)