適切なメンテナンスをしていると、走行距離が30万キロを超えることは珍しくはないのですが、ある年代の一部トヨタ車では、オドメーターの仕様のため、299,999kmで止まってしまいます、という記事を1年ほど前に書きました。 30万キロ到達の瞬間を心待ちにされていたオーナー様は、感動の瞬間を見逃すまいとオドメーターに注目されましたが、いつまで経ってもそれ以上カウントされることはありませんでした。 その後、オーナ様は30万キロ以上の走行距離を、「トリップB」で管理されています。 1万キロでゼロに戻る「トリップB」は新車からリセットせず、日常的にエンジンオイル交換時期の管理にお使いでしたので、30万キロ以上のカウントに好都合でした。 平成15年式 UA-SCP10 1SZ-FE 5MT 走行距離 … [Read more...] about トヨタ30万キロ問題 ~299,999km で止まる SCP10 ヴィッツのオドメーターと車検~
エンジン警告灯が時々点灯する原因と対処(マツダ デミオ DBA-DE3FS)
エンジン警告灯が時々点灯するとのことでお預かりした3世代目デミオ。 マツダのライトウエイトは、ファミリアから現在のマツダ2に至るまでリアの挙動がとてもマイルドで素直。そんな共通の味付けはメーカー内でどんな風に継承されているのか、マツダのライトウエイトのハンドルを握るたび、いつも興味深く感じています。 そして、各社細々となってきたマニュアル変速機の設定が現在のマツダ2にはあるようですから、マツダのライトウエイトを楽しんでほしいと、メーカーエンジニアが願っているのかもしれませんね。 平成22年式 DBA-DE3FS ZJ 4AT 走行距離 … [Read more...] about エンジン警告灯が時々点灯する原因と対処(マツダ デミオ DBA-DE3FS)
エンジンマウントを30万キロ以上使い続けるとどうなるのか?(トヨタ ヴィッツ UA-SCP10)
一般的にエンジンマウント(エンジンマウンティングインシュレータ)が劣化すると、アイドリング時に不快な振動が出たり、ゼロ発進時に「ゴトッ」と大きな音がして、そのまま放置してられなくなるものです。 そんな不快感を感じないまま、一度もエンジンマウントを交換しなかったトヨタの初代ヴィッツは、走行距離が32万キロに迫りました。 平成15年式 UA-SCP10 1SZ-FE 5MT 走行距離 … [Read more...] about エンジンマウントを30万キロ以上使い続けるとどうなるのか?(トヨタ ヴィッツ UA-SCP10)
簡単に交換できる?! フォルクスワーゲン ゴルフ7 のヘッドライトHIDバーナー(DBA-AUCZJ, VW GOLF 7 )
「片側のヘッドライトの点灯状態が良くないので、ヘッドライトの電球くらい自分で交換しようと挑戦しましたが、ボンネット内から見る作業スペースが非常にタイトで驚きました。 そこで、参考になる情報を検索すると、正攻法はフロントバンパーとヘッドライトユニットを取り外すようです。 これでは私の手に負えないので、さらに調べていると、某動画配信サイトでタイヤハウスからアプローチして簡単に交換できる方法を見つけました。そこで再挑戦しますが、直視できない完全な手探りの作業のため、うまくできずに結局は断念してしまいました。 すぐに交換できるものと思っていましたので、試しに格安のHIDバーナーを購入しましたが、部品の手配も含めて交換をお願いします。」 と懇意のお客様から、ゴルフ7のHIDバーナー交換作業を承りました。 平成25年式 DBA-AUC … [Read more...] about 簡単に交換できる?! フォルクスワーゲン ゴルフ7 のヘッドライトHIDバーナー(DBA-AUCZJ, VW GOLF 7 )
原付スクーターの不調とエンジンオーバーホール(ホンダ ライブディオ ZX仕様 AF34フレーム+AF35エンジン)
パワフルな2ストロークの原付がメーカーの自主規制で生産されなくなって、街で見かける姿も段々と少なくなった12年ほど前のことです。 不完全で不調なライブディオ(最後の2ストロークエンジン搭載モデル)複数台を譲り受ける機会があり、それらの生きている部品を1台にまとめる作業を、四輪整備作業の合間に少しずつ進めていたことがありました。 使える部品は型式AF34のスタンダードグレードのフレームと、馬力アップグレードのZX(型式AF35)のエンジンでした。これらを連結したところ、全く問題なく動いたので、全塗装&シート張替えして販売しました。 そのライブディオZX仕様が、最近エンジンが掛かりにくくなったとのことでお預かりしました。 平成7年式 AF34+AF35エンジン … [Read more...] about 原付スクーターの不調とエンジンオーバーホール(ホンダ ライブディオ ZX仕様 AF34フレーム+AF35エンジン)
ジムニーのキングピンベアリング交換を終えて思うこと(ABA-JB43W ジムニーシエラ 定期メンテンナンス)
ご存じジムニーは、小さい車体ながら、前後リジッドアクスル&ラダーフレーム構造の本格クロスカントリー4WDです。 ベースの構造が本格的ですから、さらなる悪路走破性を求めて様々な改造パーツが市販され、オーナー自らメンテナンスされていることも珍しくないようです。 今回はキングピンベアリング交換の依頼がありました。 高速走行時にハンドルがブルブルと振動する「シミー」や「ジャダー」と呼ばれる不具合回避のメンテナンスです。 前軸リジッドアクスル車特有の構造で、操舵回転軸に「キングピン」と言われる片側一対の対向するテーパーローラーベアリングが備わります。 操舵と駆動、駆動の断続をハブナックル近辺に集中配置していますので、独立サスペンションの前軸にはない構造です。 平成27年式 ABA-JB43W M13A … [Read more...] about ジムニーのキングピンベアリング交換を終えて思うこと(ABA-JB43W ジムニーシエラ 定期メンテンナンス)
新車の頃の乗り心地を再び ~おススメの足回りリフレッシュ法~(DAA-ZVW30 トヨタ プリウス サスペンション交換)
全く問題なく10万キロ近く走ってこられた30プリウス後期にお乗りのお客さまから、足回りリフレッシュのご相談がありました。 電子デバイスを複雑に組み合わせたハイブリッドカーが、10万キロをノントラブルで走破することは、トヨタにおいては全く珍しいことではありません。 しかも、補機は電動化が進んでファンベルトは廃止。回生ブレーキと協調させた制動装置でブレーキパッドは殆ど減りません。もちろん燃料の消費は少ないです。消耗品といえば、エンジンオイル、補助バッテリー、タイヤ、そして今回ご依頼の足回りです。これらのリフレッシュを適時行えば、次の10万キロも快適にトラブルなく走行できると思います。 さて、 『新車外し』 というキーワードで、ほぼ新品のサスペンション部品がネットオークションやフリマサイトに出品されているのをご存じでしょうか。 … [Read more...] about 新車の頃の乗り心地を再び ~おススメの足回りリフレッシュ法~(DAA-ZVW30 トヨタ プリウス サスペンション交換)
タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(その2、ホワイトパール・シルバー編)
タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(筆選びと筆運び)の続編です。 今回は、粒子顔料が入ったパールやシルバーメタリック塗装の具体的なタッチアップの方法をお伝えしようと思います。 手間(時間)を掛ければ、本当にわからなくなるほど綺麗に仕上げることが可能ですが、今回の作業は数分から10数分で目立たなくすることを目標にしています。 まずホワイトパールの補修例です。 フロントバンパーに飛び石でついてしまった小さな傷。 バンパーの素材(PP)が黒いので、塗色のホワイトパールと明確なコントラストが出てしまい、遠くからでも目立ちます。 小さな傷なので、大げさな鈑金塗装をするほどではないと、あなたは最初に市販のタッチアップペイントを購入されると思います。 カラーコードを調べて同一色を選んで、蓋に付属のブラ … [Read more...] about タッチアップペイントが格段に上手くなる方法(その2、ホワイトパール・シルバー編)
30万キロと10万キロの耐久の差は何か?操作の上手下手ではないクラッチ部品に見る設計思想(スズキ ジムニーシエラ ABA-JB43W クラッチ交換にて)
「最近クラッチペダルを踏み込むと「シャー」という異音が大きくなってきた。クラッチが滑っているわけではないけど10万キロ走行の節目でオーバーホールをお願いしたい。」 とのことで、クラッチ交換を承りましたジムニーシエラ最終型です。 平成27年式 ABA-JB43W M13A 5MT 走行距離 … [Read more...] about 30万キロと10万キロの耐久の差は何か?操作の上手下手ではないクラッチ部品に見る設計思想(スズキ ジムニーシエラ ABA-JB43W クラッチ交換にて)
軽自動車の高速走行時微振動の解消(ダイハツ ミラ TA-L250S, EF-SE)
約4年前、80km/h付近で足元に異常振動が出るということでお預かりした ダイハツ ミラ。 高速走行時の異常振動は、ホイールアンバランスやタイヤの異常摩耗がほとんどですが、高速ても80km/hと比較的低い速度域での振動は他を調べる必要がありました。 ホイールアンバランスと違って、ハンドルにほとんど振動を感じなかったのです。 色々調べた結果、左フロントドライブシャフトのインナージョイントに大きなガタ(ラジアル方向)を発見し、さらに調べると純正部品番号の大きな変更がありました。 当時の最新品番で中古部品を検索すると、ムーヴコンテのそれがヒットし、取り寄せたドライブシャフトは一回り大きいサイズでした。 《参考記事》ダイハツ ミラ … [Read more...] about 軽自動車の高速走行時微振動の解消(ダイハツ ミラ TA-L250S, EF-SE)
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