ちょうど4年前、10万キロ走行時にタイミングベルト交換依頼のあったアルファ147 2.0TS。
大変遠方よりタイミングベルト交換のためにご来店いただき恐縮しておりました。
《参考記事》
アルファロメオの旋律のために(アルファ147 GF-937AB タイミングベルト交換)
アルファロメオの旋律のために《その2》(アルファ147 GF-937AB タイミングベルト交換)
アルファロメオの旋律のために《最終回》(アルファ147 937AB タイミングベルト交換)
4年前のタイミングベルト交換は3回目。前作業者までのバルブタイミング調整が適切だったか確認したところ、タイミングベルトで一コマのズレが確認できました。
もちろん故意ではないと思います。手順を解釈しながら組み上げていくアルファロメオのエンジン。時々見かける調子の出ない状態でした。
ウォーターポンプを交換するために調整代の大きい吸気側スプロケットを取り外し、手順通り組まなかったのが原因でしょう。
実はツインスパークのウォーターポンプは、IN側スプロケットを離脱しなくても取り外せる隙間があります。
手順がよく解釈できない場合は、新車時のバルブタイミングを触らない方が無難。初回タイミングベルト交換でお預かりしたツインスパークで大きな狂いのあったエンジンは今まで見たことないからです。
そして今回、4回目になるタイミングベルト交換のご依頼がありました。
前回は僕が調整したバルブタイミングですが、新しいベルトを装着したらどうなるでしょうか。
平成14年式 GF-937AB 2.0TS selespeed 走行距離 147,000km
いつものように一番シリンダ圧縮上死点に合わせ
吸気側の特殊工具(SST カムツール、テンプレート)の装着状態
そして排気側。
どちらもほぼ遊びの中央付近でした。
新品のタイミングベルトを装着し、テンショナーの張力を微調整しつつバルブタイミングも微調整します。
前回社外品に交換したプラグコードは、メインプラグに装着される3番、4番の側面に劣化と高電圧漏洩の跡が見られました。これでは元気よく回るツインスパークらしさがなかったに違いありません。
急いで純正部品を取り寄せますが、残念ながら国内には一台分のプラグコードがありませんでした。
痛みの激しい3番、4番のメインコードのみ交換して、お渡しすることにします。
純正のBOSCH製プラグコードは、金属のスリーブが付いています。社外品への交換は特別な理由がない限り選択しないのが無難です。
そして最後に、供給が終了しているというヘッドライトユニット。経年で曇ってきたレンズでは、次回の継続検査は受けられませんと、お客様のお近くの販社で残念な通告をされたそうです。
特殊なコンパウンンドとタオルバフで磨き上げると、継続検査には不合格にならないレベル以上まで回復します。
いつも本当に遠いところからご来店いただきありがとうございます。部品の供給が心配になる年式になってまいりましたが、またお手伝いできることがございましたらお気軽にご相談ください。