3月中に満開になった染井吉野は、荒れた天候がなかったおかげで大変ボリュームのある見応えのあるものでした。
そんな季節の変わり目、人間の体調管理が難しいのと同様、自動車の不調も出やすいのかもしれません。
セレスピード(アルファロメオのセミオートマチック)の警告灯が点灯したとの連絡を受け、同日に2台診断いたしました。2台とも長年拝見しているアルファロメオで、バルブタイミングのチューニングを施してからはエンジンは大変好調です。不調に陥ることの多いセレスピードがいままで好調を保っていたことの方が奇跡なのかもしれません。
まず1台目は、
アルファ156 平成13年式 GF-932A2 2.0TS selespeed 走行距離 133,000km
普段使用しているラップトップPCにインストールしたmultiecuscanを起動してセレスピードECUに記憶されている情報を読みます。
ステアリングに備わるパドルスイッチの断線のようです。フォルトクリアを試みてもフォルトが消えないので現在進行の不調のようです。
並列回路のフロアシフトは正常なので、状態の良さそうなリサイクルパーツが見つかるまでこのままお乗りいただくことになりました。
2台目は、
アルファ147 平成18年式 GF-937AB 2.0TS selespeed 走行距離 38,000km
こちらも警告表示以外は特に体感不調がないとのことでしたので、同じくパドルスイッチかなと思いましたが、診断結果は意外にもトランスミッションの回転センサーの不調でした。
「Turbine」という文字があるのは、オートマチックのトルクコンバータに備わる「タービンランナ」のことを指すのでしょう。P0715というPコードはメーカー固有ではないからです。
セレスピードの場合、該当するのはクラッチスピードセンサーと思います。データモニターの画面にはクラッチディスクの回転数が項目されています。
こちらのフォルトは一時的なものでしたが、完全に故障すると走行が難しくなる可能性があることをお伝えし、まずはセンサーを取り外して内部に損傷がないかを確かめようと思います。
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