最近めっきり減ったクラッチ交換。これだけオートマチックが普及すれば仕方のないことですね。
今回の入庫はトヨタ ライトエースバン KR42V 5MT です。
1年に一回クラッチの交換作業があります。その間の走行距離は僅か2千キロ。
今回はちょっと早いです。前回から8ヶ月しか経ってません。走行距離は1500キロほどでした。今回は走行不能になってJAFのロードサービスでご入庫です。最後の一皮まで摩耗しきったクラッチディスクが想像できます(汗)
こちらのお客様、年配の方なのですが、マニュアルミッションの車しかお乗りになりません。何年も前になりますが、それとなくオートマチックの車をおススメしたんです。
僕:「最近のオートマチックのお車も乗りやすくなりましたよ。ギアチェンジの煩わしさもありませんし、一度ご検討されてはいかがですか?」
お客様:「オートマの車は嫌いや。なんちゅーても危ないわ。」
僕:「ええ、まあ信号待ちでも、ブレーキを踏んでないと勝手に動きますからね。」
お客様:「そんなんはええねん。スピードの調節がむずかしいやろ?」
僕:「そうですねぇ、マニュアルミッションのようにダイレクトさがありませんから、すこし慣れるまでうまくいかないかもしれませんね。」
お客様:「そやないねん!オートマて、アクセル踏んだら、ぶわっと加速するやろ?それが危のうてしゃーないんや。」
と、ここまで聞いてやっと気がつきました。これほど、短期間でクラッチが摩耗する理由が!!
漠然と、お客様のクラッチワークがいけないんだと思ってましたが、それは間違いで、実は「アクセルワーク」が良くなかったんです。アクセルをスイッチのように踏むお客様。踏めばほぼ全開です。スピードの調整は絶妙な(?)クラッチワークという理屈です。
これではオートマチックは恐くて乗れません。過去に、マニュアルからオートマチックに乗り換えた年配のお客様もたくさんいらっしゃいますが、やはり想像できないような事故がありますし、ブレーキパッドの減りもすごく早いです。
こまぞー says
こんにちは。整備日記楽しく閲覧させて頂きました。私は二輪の整備士を10数年していたので、多少の違いはあれど共感出来る部分も多く たけしくんのお客様の負担を少しでも減らせる様に悪戦苦闘している姿が目に浮かぶ様で、次に車のトラブルがあった時はクサカ自動車さんに行ってみたいと思える内容でした。
えっと、この記事についてのコメントですが、前々から不思議に思っていた事があったのですが、ブレーキランプが点灯したまま走行している車を時々見かけ、運転手を見ると大抵年配の方ばかりだったので、この記事を見て謎が解けました!
ATに不慣れでブレーキで調整してはるんですねぇ(苦笑)
てか、左足ブレーキって難しくないんやろか???
今後も楽しい整備日記期待してます!
たけし says
こまぞーさん、こんにちは。
お近くの方でしたら是非、店にお立ち寄りください。
車種は違えど整備のお仕事をされていた方でしたら私と同様の経験を幾度となくご経験されたことと思います。
難題を解くにはいろいろなアプローチがありますが、うまく故障箇所を特定できたときは、数学の芸術的な解にたどり着いたときと似たような感覚に陥るときがあります。
結果が全ての仕事ですが、結果にその過程を反映できるようにと取り組む毎日です(なかなか思い通りにいきませんが…)。
さて、ブレーキランプ点灯しっぱなしの車ありますよね!この記事のクラッチ同様、AT車でブレーキパッドが異常に減る方いらっしゃいます。
あと最近ふと気がついたんですが、体調が悪くなる(特に脳梗塞)お客様はブレーキパッドの減りが早くなる傾向があります。前兆と思いますので気が付いたときにはそれとなくお客様に伺うようにしています。