先週の土曜日に「指示器が点かない」と入庫したS100Pのダイハツ ハイゼットトラック。
電球切れかと現車を確認すると,ハザードは点灯するが,方向指示が左右とも作動不能。月曜日には安全に運行したいとのユーザーの希望なんですが,荷台がダンプの特装車です。代車をお貸ししても意味がありません。今日は自動車を使う予定がありませんとのことでしたので,なんとか修理で対応しようと思いました。
まずはヒューズの確認。
ワイパーと共通でしたので,ワイパーを作動させると問題ありませんでした。電源はOKです。
ハザードが点滅しているのですからフラッシャーリレーはチェックせず,ウインカーレバーAssyの点検に入ります。
ハンドル,コラムカバー,固いコネクターやら外してウィンカーレバーAssyを取り外しました。
このアッセンブリはライトスイッチやワイパースイッチ,ハザードスイッチがついていますのでたくさんの配線が集中して接続されています。
どれがどれだかよくわかりませんが,とりあえずフラッシャーリレー方面に行っている配線の根元を確認しました。経験上,この手の故障は接点不良より,基盤のハンダ不良が多いのでハンダの具合を見ます。
「あ,これや…」
予想通りハンダのヤニが腐っています。ヤニが劣化してハンダと基盤を絶縁している典型的な例ですね。腐ったハンダを,吸い取って,新しいハンダを付け直して動作確認。
(右)チッカ,チッカ,チッカ,チッカ,チッカ,チッカ…
(左)チッカ,チッカ,チッカ,チッカ,チッカ,チッカ…
無事点灯しました。こういう修理はいいですね。
お客様の金額的な負担がとても少なく、きっちりと修理代を頂戴できますから。整備士冥利に尽きる一件でした。