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リフトアップの光と影(CBA-TD54W スズキ エスクード 2.5インチ リフトアップ)

シベリアの大都市、ナバシビールスク(Новосибирск)からスズキ エスクードのリフトアップキットを取り寄せました。

彼の地では、四輪駆動車のアフターマーケット部品が豊富にあり、国内では作っていないようなものがうまく見つかる場合があるようです。


セットの内容は、フロントストラットアッパーマウントスペーサ、リアコイルスプリングスペーサ、キャンバー補正ボルトで、実測37mmのリフトアップが手軽に行えるというものです。
フロントはこのようにアッパーマウントに装着します。

赤いコイルスプリングは、今回の作業前に組まれたトヨシマ製30mmリフトアップで、合計2.5インチのリフトアップになりました。

リアはコイルスプリングスペーサを取り付けますので、構造上、ショックアブソーバの伸び側ストロークを調整するため、汎用の延長ブラケットを組み、アブソーバ伸び切りを防止します。

バランスの取れたノーマルの足回りを大きく改変するわけですから、各部に不具合や負担が生じます。
例えばリアのブレーキホースです。

サスペンションが一番伸びた状態では長さが足りず、写真のように屈曲が大きすぎます。走行中は路面の状況次第でこの部分に繰り返し負担がかかりますから、長いブレーキホースに交換しなければいけません。

アライメントについては、フロントは付属のキャンバー補正の細いボルトを使い、リアは、トーコントロールロッドとロワーアームのそれぞれボディ側の偏芯カムボルトの調整範囲で、静地状態のキャンバー、トーは概ね違和感のないものにできました。

リフトアップで猛々しい外観と、悪路走破性を得て、ノーマルの調和を失います。気の遠くなるような調整作業や工夫が必要でしょう。しばらく走行して初めてわかる不調も今後あると思います。

リフトアップした時、それは、一旦崩したバランスをどこでどのように釣り合わせて問題を少なくできるかという課題に取り組む出発点。
それはローダウンも同じです。ローダウンだけでノーマルより高い運動性能が得られることなど、決してないのです。

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