構造上、ボディ剛性が低いオープンカーなどは、路面の凹凸を通過するときに前後のサスペンション、そして座席やダッシュパネルがバラバラに振動する特有の動きが感じられます。
この振動を「スカットルシェイク」と呼び、オープンカーはその低減のためにさまざまな工夫がされています。
さて、トヨタ ヴィッツはもちろんクローズドボディですが、スカットルシェイクに似た不快な振動があるとのこと。こちらの車両はラリー競技用の減衰力の大きなショックアブソーバを装着しています。
比較的速度の低い市街地走行で、その不快な振動は感じられました。まったく減衰が感じられないピョコピョコと小刻みで跳ねるような振動です。
これはおそらくショックアブソーバとボディの間に配置されるラバーブッシュの振動でしょう。減衰力が大きいショックアブソーバが動くより先にラバーブッシュが大きく動いているような印象です。
市販車のほとんどはショックアブソーバとボディの間にラバーが介在しています。その硬度や大きさはサスペンションとのバランスを十分に考慮されたものに違いありません。
ノーマルブッシュを写真の硬度を高めたものに交換すると、不要な跳ねはほとんど感じられなくなりました。反面、乗り心地の硬さが増しましたが、アブソーバの能力を引き出すためには必要な処置だといえるでしょう。
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