前回記事『ガソリン臭の原因を探る(その1、スバル レガシィ TA-BH5 車検整備)』の続きです。
昨日の車検整備の続きです。作業の前に、効果が不明な増設アース線を全て取り去りました。症状は寒い季節になると、冷間時のみエンジンルームから室内にかけてガソリンの臭いが鼻を突くようになるということです。
平成14年式 TA-BH5 EJ20ターボ 5MT 走行距離 69,000km
お客様は、以前お乗りになられていた同型の同症状で正規販社の整備をお受けになられ、その記録をお知らせくださいました。原因だった燃料ホース交換の作業を、「何かの作業と同時にしました」と、告げられたとのことでしたので、簡単に交換できるものと思っていましたが…
その奥、インテークマニホールド下に位置する矢印の部位に、並行に2本、短い燃料ホースが配置されています。
なるほど、確かにわずかですが、燃料がにじんだような痕跡があります。そして、ネジ締結式のホースバンドは軽く緩みました。
手前のホースは、どうにか交換できますが、奥のホースはそう簡単に交換できそうにありません。
作業スペースが狭く、工具がいろいろな場所に干渉してしまうため、インテークマニホールドを一旦シリンダヘッドから離脱する必要がありそうです。当然、目的のホース以外にも多くの経年したホースを離脱しますので、各種パッキンと共にほとんどのホースを交換しなくてはならないでしょう。
今回はスケジュールの関係で、手前のホースは新品ホースバンドと共に交換し、奥のホースについては、軽く緩んだホースバンドを取り去り、新品のホースバンドで再締結する処置としました。症状にどのような変化が現れるかはお客様にご観察いただくこととしました。
昨日の記事にコメントいただいた方の情報によりますと、当該ホースは、新車登録から10年まで無償延長保証修理の対象だった可能性があります。お客様が以前にお受けになられた整備は、「何かのついで」ではなく、ホース交換が目的の作業だったのかもしれません。
次回『気になる症状を総点検(TA-BH5 スバル レガシィ 足回り異音・車検整備)』に続く。
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