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不測のヒューマンエラー(日産 ローレル E-GC35 ブレーキ警告灯点灯修理)

朝夕はすっかり過ごしやすくなり、足元のどこかから聞こえる秋虫の優しい声が目立つようになりました。

昨今の季節の移り変わりは足早で、長い冬の到来も間近でしょう。さて、4年前から点検整備の依頼を受けています日産ローレル。

平成10年式 E-GC35 RB25DE 4AT 走行距離 124,000km

今回、ブレーキ警告灯が点灯したままだとのことで入庫しました。ブレーキ液の液面がMIN近くになっていて、液面センサーが働いたようです。

当方で、ブレーキ系統の点検は過去2回行っていて、特に異常はなく、走行されている距離から察するとブレーキパッドの磨耗によるブレーキ液の液面低下ではなさそうです。点検を進めていくと、ブレーキホースとキャリパの接続付近からブレーキフルードの漏洩が見られました。

新品のホースや接続部のユニオンボルト、パッキンを取り寄せて交換したところ、漏れ出していたホースの金属パイプに曲がりがあることが分かりました。

パイプに外力が加わり、密着面にわずかな歪が生じたことが、ブレーキ液漏れの原因と考えました。しかし、タイヤ、ホイールに囲われて、外部からの力が加わることは考えにくい場所です。

おそらく、このようにブレーキ液の交換の際、ブリーダプラグを締め付けるときにレンチとホースが干渉したまま力を掛けたのでしょう。

いつから著しい漏れが始まったのかは不明です。以前の点検の範囲では漏れなどの異常はありませんでした。

ホース接続部は車種によって屈曲しているタイプもあります。左右を個別に点検しますから、異常湾曲の判別は困難でした。そして、水溶性のブレーキ液はわずかな漏れの場合、発見が難しかったのかもしれません。