前回記事『ドライブシャフトブーツの補修(スピージー シスナージョイント GH-PD6W 三菱 デリカ )』の続きです。
下回り防錆塗装とスパークプラグ交換でお預かりしました三菱デリカスペースギア。
平成17年式 GH-PD6W 6G72 4AT 走行距離 107,000km
足回りの不具合(ドライブシャフトブーツ、コイルスプリングの座り)を修繕してから、ようやくスパークプラグ交換作業に移ります。
5分程度でスパークプラグ交換が終了する直列4気筒エンジン搭載車がある一方、こちらのV型6気筒を搭載したデリカスペースギアは奥まったエンジンルームに加えて、離脱部品点数が多く、スパークプラグまで到達しにくいのが特徴です。
まずスパークプラグと直接関係のなさそうなワイパーモーター&リンク機構の離脱から。ワイパーモーターにエンジン部品が干渉するためです。
樹脂製のボールジョイントに亀裂が生じていました。放置しておくと最悪は粉砕して、ワイパー動作の終端位置がオーバーランしてしまいます。お客様と相談の結果、該当部品を新調することにしました。時々ワイパー動作時に聞こえた軋み音が解消することを願います(下の写真の右側がワイパーモーター&リンクの一部)。
そして、上の写真左側は、左右バンクの直上に覆いかぶさるサージタンク。エンジンルームの奥は全く見えないので鏡と手探りでボルト位置の予測をします。
インテークポート内部を見ると、
吹き返しのエンジンオイルやスラッジで汚れていますが、クリーナーなどで急激に洗浄して汚れの塊が燃焼室やバルブシートに悪影響するといけませんので、ほとんど手を入れないことにしました。
そしてプラグコードを引き抜くと、無視できない量のエンジンオイル漏洩が見られました。
パッキン類を交換するため、さらにバルブカバーを離脱しますが、妨げになるこのようなブラケットを取り外すのにも工具や宛がう方向が限られます。
しかし、例えば、微妙な手加減と、何度も同じ作業を繰り返す精神力を必要とする輸入車のタイミングベルト調整のように気の遠くなるような作業とは別種です。単純に離脱する部品点数が多くて、手が届きにくく、工具が限られるという種類の難易度の高さなのです。
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