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トレッドセパレーション(トヨタ ライトエース タイヤ整備)

高速道路を走行中、ハンドルにも伝わる振動がだんだんと酷くなってきたとのことで、ロードサービスをお受けになられ、持ち込まれたタイヤです。

拝見した瞬間、背筋が凍りつきました。


接地面の一部がタイヤの骨格部分から剥離しているのがわかると思います。

これは「トレッドセパレーション」という現象です。主に空気圧不足や、過積載、過荷重などでタイヤのたわみが大きい状態で走行を続けたときに起こります。

縁石に乗り上げるなど、強い力が掛かったときのタイヤの損傷は、このような接地面の分離(セパレーション)ではなく、タイヤ側面にコブ状の膨らみができますので、区別することができます。

スタッドレスタイヤから換装して1ヶ月程度経過して起こった不具合です。タイヤの製造年は2010年。換装時は、指定空気圧に調整し、目視点検は済ませていました。重い荷物を積載されるお客様ではありませんから、空気圧不足になるようなことがあったのかもしれません。持ち込まれたときにはスペアタイヤが装着されていて、バースト防止のために空気は概ね抜かれてあり、不具合が起こったときの空気圧は不明です。

「日常点検」や「始業点検」は、多くの自動車ユーザーが実施されていないと察します。道路運送車両法で、自動車使用者に日常点検が義務付けられているのをご存じないユーザーがほとんどかもしれません。

高速道を走行する前のタイヤの状態点検は特に重要でしょう。今回はお客様が異常にお気づきになられてからの対処が的確で被害が広範囲に及ばず、ホッと胸を撫で下ろしました。

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ITS