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日産バネットバン 車検整備(GE-SK82VN)

ピニンファリーナの向こうに映り込む自家用貨物の日産バネットバン。12ヶ月毎に継続検査(車検)をします。

平成14年式 GE-SK82VN F8 4AT 走行距離 137,000km

お客様の諸事情で約6年間、僕の手元を離れて他所で定期点検や車検整備を受けていた車両です。


↓前列シートとセンターコンソールを離脱し、座席下のエンジン整備が始まります。

僕が最後にクーラント交換したのは走行距離65,000km時点でした。それから6年、7万キロあまり走行し、記録を見る限りはクーラントの交換がされていなかった様子です。

ラジエータホースを離脱するとジョイント部分はご覧の腐食。クーラントを2年に一度交換している車両は決してこのような状態にはなりません。

エンジンオイルの交換管理も不適切でクランクシャフトフロントオイルシールが硬化劣化して著しいエンジンオイル漏れがありました。シール交換と同時に、タイミングベルト、ウォーターポンプも交換します。

ウォーターポンプのインペラもご覧の錆。クーラントが適正な状態だとこのような錆は一切ありません。

そして、PA66-GF30の樹脂製ラジエーターアッパータンクと一体型のホースジョイント部は茶色く変色して脆くなり、指の力で簡単に崩れるほどでした。

ラジエーターはリビルト品に交換します。

クーラント管理の行き届いていない車両は同じ作業でも、腐食の後始末にたくさんの時間を費やします。理想的には腐食しているジョイント部分も全て交換したいのですが、水路総取替えとなり、現実的な費用ではなくなるでしょう。

車齢13年、走行距離わずか13万キロで老朽化が著しく、クーラント交換の重要性を再認識した事例でした。