「エンジンあたりからキュルキュル…、もしくはシュルシュル…という異音が発生し、音が大きくなることもあってとても気になる。車を購入した中古車店に聞いても『特に問題ない』???とのこと。一度診ていただくことは可能でしょうか?」とのご相談です。
平成14年式 UA-MC22S K6A 4AT 走行距離 49,000km
ワゴンRに限らず、同年式のK6Aエンジン搭載車両に多発している事例です。
エンジン補機(オルタネータ、ウォーターポンプ、エアコンコンプレッサ)を駆動するファンベルト自体から発生する「鳴き」です。程度の差はありますが、特に冷間時に滑りが発生して耳障りな音がします。K6Aの補機ベルトは、柔軟性など特別な仕様で作られているようで、スズキ純正以外のベルトを装着すると、途端に鳴きが発生します。
すぐに破断して大きなトラブルになることはなく、新品の社外ベルトを装着しても、程なくして「鳴く」状態に陥るから「特に問題ない」との見解だったのでしょうか。
しかし、運転している間、鳴り続ける耳障りなスリップ音は止めるのが理想です。それはスズキ純正ベルトが解決してくれます。
作業性を考慮してフロントバンパーを離脱。
2本あるファンベルトのうち、鳴いていたのはエアコンコンプレッサ駆動ベルトでした。エンジン可動状態でベルト1本ずつ鳴き止めの潤滑剤を塗布することで特定できます。
そして、他所で指摘があったとおっしゃいますドライブシャフトブーツの破れ。近年、非常に優れた分割ブーツがありますので簡便確実で、費用を抑える方法としてご提案申し上げました。
エンジンオイル、オイルフィルタ交換のご依頼もありました。こちらもスズキ純正オイルフィルタを使用します。
その他、偶然クーラントサブタンクの大きな亀裂を発見できて、重要な箇所ですので交換することをお勧めいたしました。
国産軽自動車は、適切なメンテナンスを施すと驚くほど長い期間安定して稼動します。今後、何かお困りのことがございましたら遠慮なくご相談ください。この度はご来店誠にありがとうございました。