2015年9月1日に始まるロービーム前照灯試験(ヘッドライト検査)に備えて、できる限りデータ収集、傾向と対策を行います。
まず、カットオフラインの不明瞭なロービーム配光パターンのトヨタ サクシード(平成16年式 CBE-NCP51V 走行距離 195,000km)
自社ヘッドライトテスターの調整値は、左右方向0cm、下方6cmに統一しています。
合格範囲は左右にそれぞれ27cm、下方2cm~15cmの範囲です(いずれも車両前方10mの照射位置での計測値)。不明瞭な明暗ですが、この図のようにカットオフラインを決定します。合格条件は黄色い長方形の範囲内にエルボーポイントが収まることです。
京都運輸支局の計測値は、車検コース入場前にインターホンで制御室の検査官にお願いして教えてもらいます。
結果は、
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左灯:左方2.5cm(○) 下方9.4cm(○)
右灯:左方28.6cm(×) 下方9.6cm(○)
と右灯の左右に大きな差がありました。右灯計測中、前方の電光表示に「もう一度」の文字が出ましたので検査官に理由を尋ねると、自動計測がうまくいかなかったということでした。再検査は、検査官の目視での審査判定で無事合格をいただきました。カットオフライン明暗不明瞭に加えて、左側立ち上がり角度の小ささで計測不調を招いた可能性があります。
続いて、自社テスターで計測が容易だったトヨタ ピクシススペース(平成24年式 DBA-L575A 走行距離7,000km)
同じく調整値は、左右方向0cm、下方6cm
軽自動車検査協会の車検コースも、入場前にインターホンで制御室の検査官に計測値提示を依頼します。
結果は、丁寧にメモで手渡しいただきました。
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左灯:左方6cm(○) 下方6cm(○)
右灯:左方3cm(○) 下方7cm(○)
サクシードと比較して調整値と近い計測結果でした。
検査場のヘッドライトテスターは市販のテスターの中でも最高水準の解析能力を備えたものだと思います。自社テスターとの違いは、ヘッドライト取り付け高さも含めた全自動計測であること。不明瞭な配光であればあるほど、自社で入念に手動計測する方が真値に近いような印象もあります。引き続きデータ収集を行いたいと思います。
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