ワゴンRのヒーター効き不良。記録によると同型4例目の修理事例です。
平成11年式 GF-MC11S F6Aターボ 走行距離 149,000km
自動車のヒーター熱源はエンジンで温められたクーラントです。クーラントが内部を循環する「ヒータコア」と呼ばれる湯たんぽが室内空調に配置され、風を当てることで温風を作り出す仕組みです。
エンジンが暖機するとクーラントは概ね80℃~100℃で安定し、車室内に十分な温かさを提供します。クーラント交換管理が悪いと、非常に細いヒーターコア内部のクーラント経路のが「錆」などの不純物で目詰まりし、ヒーターがほとんど効かなくなります。
ヒーターコアの洗浄が難しい場合は交換となりますが、車室内のダッシュボードを完全に離脱しないとヒーターコアに到達できないことがほとんどで、大変大掛かりな作業になります。
数年前、同型同一症状のお車にお乗りのお客様から、ヒーターホース逆接続のアイデアを頂戴しました。効果は逆接続してすぐに現れ、ヒーター機能が回復する簡便な処置として実施する価値のある方法です。今回もエンジンルームに突き出るヒーターコアの金属パイプからホースを離脱し、何度かエアブローして逆に接続。
完全にヒーター機能が回復しました!
つい先日、同業の方とお話していましたが、この方法で効果が得られないものもあるようです。鋳鉄シリンダーブロック、水冷式タービンなど、クーラント経路に鉄があるものほどヒーター不良に陥りやすい印象があります。
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