トヨタ コンフォート タクシーです。ここ10日ほどの間にエンストが頻繁になったので診て欲しいとのご連絡をいただきました。再始動は容易とのことです。
平成16年式 ABA-YXS11 3Y-PE 4AT 走行距離 102,000km
LPガスを燃料にするコンフォートは、燃料供給装置が特殊です。エンジン本体はガソリンエンジンと基本構造は同じで、燃料供給が「ベーパライザ」と呼ばれる気化装置を経由することが大きな違いです。(現行のコンフォートは、LPGを液体のまま噴射する機構に替わっていてエンジン形式もT型ツインカムになり出力が大幅に向上しています。)
3ヶ月毎の定期点検と12ヶ月毎の継続検査を義務付けられている事業用自動車です。特に調子が悪くなければ12ヶ月毎のベーパライザー調整を施していましたが、今回は季節の変わり目で調子が少し悪くなった様子です。
この通り、O2センサーの出力電圧が5V付近でした。これはアイドリング時の燃料がリーン(空気に対して燃料が薄い)であることを示しています。アイドリング状態でヘッドライト点灯、パワーステアリング負荷、などが重なるとエンストする可能性が高いと思います。
8ヶ月前に調整したものが狂った原因の一つに吸気系の汚れがありますので、部品を離脱して専用クリーナーで洗浄します。
そして調整ネジで再調整。
サーキットテスターで2.5V付近を指せば調整完了と説明書きにはあります。O2センサーの出力はパルスで、0Vと5Vをある周期で往復しています。サーキットテスターでの測定値はパルス波を平滑したものと考え、今後の変化も見据えて若干リッチ気味に調整を施しました。
読者様からのお便り