「どうして皆さんあんなに早くクルマを乗り換えるのか不思議です。愛着が持てる対象だと思うのですが…」
一番印象に残ったお客様の言葉でした。
平成7年式 E-WFY10 FF4AT 走行距離 216,000km
確かに国産車の品質はとても良くなりました。しかし反面、複雑化とユニット化が急速に進んでいます。ボタン一つで始動して難なく走りますから、普段気に掛けるところがありません。そして、機嫌を損ねたとして、その原因が主要で高額なユニットの故障だとしたら、愛情より現実が先に立つのでしょう。
そうして現代のクルマは「愛着」という言葉から遠ざかりつつあるのかもしれません。
大変遠方よりご来店いただいた日産サニーカリフォルニア。とても丁寧にお付き合いされているお車で、内外装はもちろん、エンジンルームの手の届く範囲までチリ一つ落ちていません。全体的な自動車の雰囲気が実走行の半分くらいに感じるのは、オーナー様の愛情の証です。
機械式燃料供給装置のキャブレータや、機械式燃料ポンプなど、電子制御介入の少ない簡素な機関に助けられているとはいえ、実動車にしてこのコンディションは最高と言えます。
さて、今回のご依頼はエンジンオイル交換でした。お話していると、前回車検時に交換したフロントブレーキに違和感があるとのことで点検しましたところ、ブレーキには不調箇所はありませんでしたが、ドライブシャフトブーツに大きな亀裂が確認できました。
20万キロ以上も耐久したブーツに驚きますが、偶然早期に発見できて故障が波及せずよかったと思います。簡単で高耐久の溶着タイプの分割ブーツをセットしました。
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