ウインカー(指示器)の点灯不良というルノー8をお預かりしました。
1963年製造のコンパクトなセダンは、隣のワゴンRと並べるとその小ささがわかると思います。
リアのフードを開けると、余裕たっぷりに縦搭載された 956cc 直列4気筒OHV。
こんな単純な機構でも立派な自動車です。近年の複雑になりすぎた自動車はこのルノーに何を足したんだろうと思います。今日、店にいらしたお客さまや、取引先の方々は皆、このコンパクトセダンを見るや頬がほころびます。それは珍しさより、愉しさなのでしょう。
所有することで人生のストーリーが一変する「夢」の自動車です。現代の自動車が一番忘れている要素かもしれません。
さて、ウインカー(指示器)が点かないというならまずはフラッシャーユニットを…
とダッシュボード下の金属蓋を取り去って確認すると、TAIWAN製の真新しい部品に換装されています。もちろん単体点検では異常なし。
イグニッションキーを捻るとエンジンは始動します。インパネに何も点灯しないので、こういう仕様かと不思議に思っていましたが、どうも様子が変です。
そう、インパネどころか、ライト類が全く点かないことに気が付きます。オーナー様は英文のワークショップマニュアルをお持ちでした。非常に参考になる資料です。Wiring Diagram を眺めることからはじめましょう。
次回『ルノー8(Renault huit)ウインカー故障診断 その2』に続く。
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