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日産 キューブキュービック オーバーヒート修理 (UA-BGZ11)

お客さまのご紹介で初めてご来店いただいた日産キューブキュービック。

走行すると程なくして水温異常上昇を示す赤い水温警告灯が点灯するとのこと。いつもメンテナンスを実施している正規販社が長期休業とのことで拝見することになりました。

平成15年式 UA-BGZ11 CR14DE 4AT 走行距離 242,000km


通勤でご使用されているお車ですから比較的短期間にこのような走行距離になるようです。ご来店されたときはクーリングファンが高速モードで回りっぱなし。クーラントは応急的に補充されていてラジエータの上まで入っていました。ロワーホースの温度の低さと症状からサーモスタットの開弁不良をまず疑い、分解点検です。

行平鍋で水が沸騰する温度まで煮沸しても全く開く気配がありません(開弁温度は82度)。

サーモスタットのパッキンはご覧の通り劣化してヒビが入っています。

クーラントのエア抜きが大変困難なエンジンです。今回も車の左右を交互に持ち上げてエア抜き促進させました。

そして気になった、ファーストアイドルが効かず、冷間時エンストしやすい現象がありましたので、カーボンがびっしり堆積した電子スロットルボディーの清掃と急速TAS学習を実施。随分調子がよくなりました。

国産車は重要な機能部品(エンジン、変速機など)のメーカー保証は5年もしくは10万キロ走行どちらか早い方となっている場合がほとんどです。感覚でなんの根拠もないことですが、その倍の、10年もしくは20万キロ走行どちらか早い方に達した後、大きなが節目が訪れると感じています。

今まで適切にメンテナンスされていた国産車ですので、この走行距離までほとんど故障がなく走行できたと思います。適切なメンテナンスを施すと(主に樹脂、ゴム類の)劣化を遅延させることはできますが、回避はできません。

10年、20万キロ走行を越えて使用する場合、使用者様のクルマとの関わりが大変重要になります。点検頻度、予防修理、今後予想されるメンテナンス費用の増加とお乗換え費用とのバランスなど…

僕でお手伝いできることがありましたらお気軽にご相談ください。この度はご来店誠にありがとうございました。