前回記事『アルファ 156 2.0TS セレスピード タイミングベルト交換 (GF-932A2)』の続きです。
アルファ 156 2.0ツインスパーク タイミングベルト交換の続きです。部品は全て純正品を使用します。タイミングベルトテンショナーは金属のギアと日本製ベアリングです。
平成13年式 GF-932A2 2.0TS selespeed 走行距離 98,000km
アルファロメオのタイミングベルト交換で一番大切なのは、正確なバルブタイミングの調整です。最も時間を費やす作業です。特に排気側のカムスプロケットは中心ボルトの締付トルクが大きいので、きっちり調整したつもりでも締付時に少し遅れ側にズレてしまう「クセ」があります。
この調整の際、タイミングベルトテンショナーは規定張力を与えるのではない旨、整備要領書に記述がありますが、この方法を遵守しても僅かなズレが出やすいのです。
納得いくまで、何度も何度もクランクシャフトを手回しします。
圧縮上死点をダイヤルゲージで正確に出す。
そして、カムに宛がう特殊工具の遊びの中心にぴたりと合うと調整が完了します。
最後にテンショナーを規定張力に再調整。そして、カウンターバランスシャフトに掛かる両歯のコグドベルトを張ります。
バランスベルトも要領書に則った張力調整が大切です。漏れのあったサーモスタットも交換。ジョイントの金属はひどい腐食でした。クーラントを適切に交換している車は何年経ってもこのような状態にはなりません。エンジンオイルよりも感覚的に重要なクーラント。適切な交換を心がけたいです。
そして綺麗に組みあがったツインスパーク。
エンジンの吹き上がりにゾクッとする鋭さが出ました。慣らし後の高回転域が楽しみですね。
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