日産 マーチの車検整備(法定24ヶ月点検、及び整備)を終えて京都運輸支局内 車検コースに持ち込みます。
平成11年式 GF-K11 CG10 4AT 走行距離 113,000km
車検の書類受付で、
受付:「次からで結構ですから、申請書に認証番号の記入をお願いします。」
僕:「わかりました。でも何でなんですか?」
受付:「支局からの指示で、ユーザー車検と区別するためだそうです。ほんとユーザー車検なんて無くしてしまえばいいのに…」
僕は、最後の言葉に違和感を拭いきれませんでした。ここで改めて、道路運送車両法の抜粋です。
(使用者の点検及び整備の義務)
第四十七条 自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない。
(継続検査)
第六十二条 登録自動車又は車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車若しくは二輪の小型自動車の使用者は、自動車検査証の有効期間の満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行なう継続検査を受けなければならない。この場合において、当該自動車の使用者は、当該自動車検査証を国土交通大臣に提出しなければならない。
ここでいう使用者は、車検証記載の使用者、すなわちユーザーです。法律でユーザーがすることを定めている継続検査(いわゆる車検)をどうして排除しようという感情が出てくるのでしょう?
このマーチの場合、検査手数料は1700円(国に400円、自動車検査法人に1300円)。もちろん別途事前に、重量税納付、自賠責保険加入の必要がありますが、僕たち自動車分解整備事業者に点検整備、継続検査受験の代行を依頼しない限り、車検総費用が抑えられるのは明白です。
いい加減な点検整備で受験することが常態化したユーザー車検は、安物車検の代名詞としてイメージが定着。不慣れなユーザーが検査場の混雑の原因になっていることもあって、運輸支局職員が毛嫌いするのも無理はないでしょう。
しかし、法律の条文通り、ユーザーが責任を持って自動車を管理するという意味では、技術的に難しい点検整備は、分解整備事業者に作業を依頼、特別な技術や知識を必要としない継続検査受験(検査コースに車両の持込検査)はユーザー自身でというのが自然な気がします。
自動車を適切に管理維持するために、どこにどのような費用が発生するのかを実感できるでしょう。
今回のマーチ、点検整備、継続検査受験共、使用者のご依頼で僕がすべて「代行」しました。
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