インプレッサです。
「中古で購入したばかりで、購入直後からアイドリングが不安定だったが、最近はエンジン警告灯が点灯し、さらにアイドリングが不安定になってきた。エアクリーナが社外品の剥き出しタイプに交換されているなど気になる部分もある。購入したばかりなので、少しくらいの出費は覚悟している。できたらノーマルで普通に乗りたいので一度診てほしい。」
とご依頼の初めてご来店いただくお客様です。
平成13年式 TA-GGA 走行距離144,000km
現象の確認です。入庫時、症状が継続していましたので、診断はそう難しくはないはずです。
エアコンOFFの状態で、1500rpm付近のエンジン回転のハンチングが酷く、エンジン警告灯も点きっぱなしです。これでは安心して運転していられないと思います。
まずはコードリーダーでエンジンコンピューターのフォルトコードを呼び出します。
P1507 ISCVフェイルセーフ
と出ました。吸気系統に不具合が発生しているのでISCVの制御をやめているということです。このように結果を知らせる情報だけでは高価な部品交換に踏み切れません。
では故障事例を探しましょう。海外の車種別フォーラムが情報ボリュームが桁違いでとても参考になります。Webサーチしていると以下のURLのスレッドが目に留まりました。
http://forums.nasioc.com/forums/showthread.php?t=781242&highlight=IAC+cleaning
ISCVを取り外してカーボンをクリーニングしたら治ったといいます。
早速試してみます。スロットルボディーの上にプラスビス2本で止まっているだけですが、LLC(ラジエータ液)が循環していますので、少し抜き取ってから作業します。
↓こちらはカーボン清掃後です。清掃に用いる薬剤がステッピングモータに影響を与えるといけませんので時間をかけて丁寧に清掃しました。
もちろんスロットルバタフライの部分も吸気ダクトを取り外してクリーニングします。
組み付け、エンジン始動。
見事にアイドリングが安定し、エンジン警告灯も点灯しません。試運転を繰り返し、症状の再発がないことを確認して修理完了としました。幸運にも安価に修理が完了したので、その他ブレーキオイルの交換、LLCの交換など、多数の作業を承りました。
定期的に適切なメンテナンスを施すとまだまだお乗りいただけるお車です。今後ともどうぞよろしくお願いします。
読者様からのお便り