エスクードの社外ナビ取付のご相談を承りました。
メーカーオプションのナビは問題ないのですが、社外品のナビを取り付けた場合、車速信号とのマッチングが悪く、表示誤差が生じるとのこと。最近、他車から乗り換えて、以前使っていたナビを移植しようと修理に出したところなので、何とか使えるようにしたいとのことです。
こちらのスレッドでも議論されているように、難解な車両側の問題を抱えているようです。お客様は随分調査され、メーカー(スズキ)が対策部品を出しているということと、その部品番号までお調べになられていました。
↓これがその部品です。スズキ部品の懇意の営業マンに部品番号と部品の概要を伝えましたが、初めて聞く部品とのこと。京都では一件も問題が起きなかったのでしょうか?しかし部品は存在し、注文の翌々日には手元に届いたのでした。
簡単な取り付け説明書が添付されていましたが、不可解な部分が多く、しかも車室の写真は左ハンドル仕様。英語がメインの説明書です。北米で最初に問題が生じたのでしょう。
結局、車の配線情報が無いと確実な配線が出来ないと判断し、近くのスズキディーラーの工場長に相談したところ、詳細な配線図を閲覧させてくださいました。
ノーマルでは、BCM(ボディーコントロールモジュール)から出力されている車速信号がナビゲーション取付裏のコネクタまで配線されていることがわかりましたが、どうもこの信号がよくないようです。不完全な説明書と配線図を照合すると、対策キットはどうやら車のCAN-BUSラインに割り込ませ、車速信号を取り出すいわゆるCAN-BUSアダプタのようです。
CANへの接続はDLCから、常時電源やイグニッションON電源は配線色から推察して行いました。
↓ナビ本体の取付はお客様がお手伝いくださいました(暑い中大変お疲れ様でした)。
現場の雰囲気(特に暑さ、寒さ、車室内作業の困難さなど)を共有すると、なんだかお客様とのお話も弾みます(^^)
下調べの甲斐あって、何とか取り付け。低速度で試運転いただき、特に問題ないことを確認して作業完了です。その後の調子はいかがでしょうか?
今回の作業、お客様からの情報がなければ大変な時間と労力を費やしていたことと思います。よい経験をさせていただき、また大変勉強になりました。この度はご用命誠にありがとうございました。