トヨタ プリウスが車検整備で入庫しました。
平成17年式 DAA-NHW20 走行距離13,000km
7年目の車検になりますので、クーラント(冷却水)の交換作業を実施します。プリウスは皆様ご承知の通り、動力源にエンジンと電動モーターを搭載したスプリット式ハイブリッドシステム。冷却系統は制御温度の違いでエンジン部とインバータ部に分かれています。
エンジン側のクーラントの交換は従来のガソリンエンジン車とほぼ変わらないのですが、エア抜き時、整備モードに移行させてエンジンアイドリングを持続させる必要があります。
そして、インバーター部の冷却水の交換は特別な手順を踏んでエア抜きを慎重に行います。
↓まずはインバーターのドレーンコックから冷却水の抜き取り。きっちりと計量しておきます。
そして電動ウォーターポンプを駆動させたまま、エア抜きプラグを操作して複数回エア抜きを実施します。整備要領には3回と記載がありますが、4回目でもエアが噛んでいることがありますので、念のため5回実施。
これでクーラントの交換は完了です。
そして、プリウスはブレーキシステムが電子制御になっています(ECB2)。ブレーキペダルで直接マスターシリンダを操作しているのではなく、ストロークシミュレーターというブレーキの踏み加減、踏み応えを運転者に与える装置が搭載されています。
従いまして、ブレーキフルードの交換に際して、ECB2の制御を停止させる必要があります。外部接続機器を用いない方法もあるようですが、手順が煩雑。仮に失敗したときはフォルトが立ってしまいますのでクリアするのには結局外部接続機器が必要になります。最初から用意しておいたほうがいいでしょう。