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日産 セレナ エンジン始動不能(UA-TC24)

セレナがエンジン始動不能のためレッカー搬入されました。

平成15年式 UA-TC24 CVT 走行距離186,000km

「出先でエンジン停止後、再始動できなくなった。セルモーターは勢いよく回る」とオーナー様から電話で伺いました。走行距離から推測すると、燃料ポンプがダウンしたのかなと思いましたが、レッカーで運ばれてきた車両のイグニッションキーをひねるとエンジンは難なく始動します。


そして運良く(?)エンジンチェックランプが点灯しています。

簡易スキャナーで内容を読み取ると、カムポジションセンサーの不良を記憶していました。

では、症状を再現します。出先でエンジン始動不能になったということですから、エンジンを掛けたままエンジンルームが十分暖まるまで待ちます。そして、一旦エンジンを切り、再始動するとセルは回るがエンジンが始動しない状態が再現しました。

ここでカムポジションセンサーをエンジンから取り外し、単体をブレーキクリーナで急冷。再度装着し、イグニッションキーをひねるとエンジン始動。

センサー本体の不良の可能性が高まりました。補給された部品は対策でしょうか?形状が異なっていました(下が新品)。

念のため同じ部品番号のクランク角センサーも同時交換し、エンジンルームが暖まってもエンジンの再始動に問題がないことを確認し、完成としました。

実は、今回の故障は車検直後という非常に悪いタイミングで起こりました。車検時の点検整備が不十分であったのではないかと疑われても不思議ではない事例ですが、オーナー様は僕の説明で、点検では発見しにくい不具合であったことをご理解くださいました。この場をお借りし改めて感謝申し上げます。