前回記事『三菱 ミニキャブ オーバーヒート→エンジン換装(その1、GD-U62T)』の続き、
オーバーヒートしてエンスト、エンジンが掛からなくなったミニキャブです。
平成11年式 GD-U62T 5MT 4WD 走行距離90,000km
多少時間が掛かっても程度のよいH42Aの同型式エンジン3G83を搭載する方法を検討します。双方、搭載角度の関係で(ミニキャブは水平に近いぐらいエンジンが横になっています)オイルパン、オイルストレーナの形状が全く異なります。
バルブカバーもエンジンオイルフィラーの角度が違いますのでミニキャブのものを使用します。ホース類は全て新品に交換。修理後のトラブル防止のためです。よく水漏れを起こすLLCチャンバーもこのタイミングで交換することにしました。
搭載準備完了し、配管、配線、クーラーガスチャージ、油脂類充填し無事エンジン始動しました。
さて、オーバーヒートしてエンストにまで至ったエンジンの状況です。
2番コンロッド大端付近が黒く変色しています。
コンロッドメタルが溶けていました(汗)
ピンもご覧の通り… これではアイドリングが続かないわけです。
クーラントは水冷式エンジンの生命線。こちらの事例ではエンジンオイル消費傾向にあったエンジンでしたのでエンジンオイル残量が少なかったのも故障に拍車をかけたと思います。
おかしいと思ったら、無理に走行しないことが修理費用を抑えることにつながります。
匿名 says
大変面白く、役立った。
たけし says
コメントありがとうございます。
三菱軽トラックでこちらを含めて2例実施しました。
程度のよい中古エンジンを搭載できるよい方法だと思っています。
奥田 says
はじめまして、ブログ見させてもらいました。
今現在ミニキャブのエンジンで困ってまして、参考にさせていただこうと思いコメントさせていただきます。
オーバーヒートでのエンジン修理で平成19年式のミニキャブにh42のミニカのエンジンを使おうかと思い、部品商に品番確認してもらったのですが、クランクおよびシリンダーなど品番が違うとの返答で止まってしまいました。
何かよいアイデアなどございましたら、ご教授願います。
よろしくお願いいたします。
たけし says
奥田様
コメントありがとうございます。
大変お困りのこととお察し申し上げます。
ある時期にU61系の3G83に変更があったと記憶しています。シリンダヘッドなどエンジンの主要部品の品番変更がありました。H42系も同様かもしれません。
当方で行った同様のエンジン移植で、シリンダヘッド+シリンダブロックをバラさずに換装した場合、品番違いでも取付に問題を生じることはありませんでした。
ただ、補機類は元のエンジンのものを使いますので、厳密には互換性はありません。その後の不調などの保証はいたしかねます。また、変更の回数や変遷も当方ではわかりませんので参考程度にお願いします。
奥田 says
たけし様返答ありがとうございます!
先程部品商から連絡がありまして、品番違うけど物はたぶん一緒だろうとの三菱の回答とのことでした。
補記類取り付けのブロックのねじ穴だとかの違いはあるのかどうかわからないですが、やってみようかと思います。
因みに今現在悩んでいることはヘッド修正して、ピストンリング交換、及び子メタル交換して終わりと思って試乗してみるとメタルの異音のような打音がしました。
バランスシャフトのメタルクリアランスかと思い一度交換してみましたが直らずで、コンロッドをオイルパン側から手で揺すってみると三番のコンロッドのみ揺れが大きく、クリアランスはプラスチゲージで確認しましたが規定内かと。
なので、コンロッドに異常あるのかと推測していますが、時間が余りない為一旦載せ替えてから原因を探ろうという感じです。
横着して組む前にクリアランスなど測らなかった結果だと思っていろいろ考えさせられました。
たけし says
奥田様
お返事ありがとうございます。
当方で数回行った品番違いのエンジンコア組み換え時、タップ穴の有無で戸惑うことはありませんでした。
オーバーヒートしたエンジンは過熱具合によりますが、ヘッドガスケット抜けや、メタル異音発生などの場合は、再利用はしないようにしています。流通量の多いエンジンの場合は、修正に費やす費用とリビルトエンジン換装費用が逆転する場合がほとんどだからです。
ミニカやeKから移植できるこちらの記事のような処置は、時間にも部品費用も大幅に抑えられます。
修理が無事完了されることをお祈り申し上げます。