整備済み中古車を購入し、1ヵ月後にオーバーヒートした(インパネの赤い水温ランプが点灯した)。原因を調べて購入元に保証修理の交渉を行いたいので診断してくださいとの依頼です。
ホンダ アクティバン HH5 3AT 走行距離65,000km
入庫時はLLCサブタンクもラジエータアッパータンクも空っぽでした。まずはLLCを満たしてアイドリング。それほど長時間アイドリングしていないのにラジエータキャップを取り外そうとすると、すごい勢いでLLCが噴出します。
これは水路にエアが噛んでいるようです。
HH5はエア抜きボルトが何箇所もあります。整備点検記録簿を見ますとクーラント交換してあるにもかかわらず、たった一ヶ月にしてはエア抜きボルトを最近緩めた形跡がありません。
手順どおりエア抜き作業をすると約2.5LほどのLLCが注入できました。作業者の無知から来るトラブルの典型例です。
こちらの車両は水温計がありませんのでデータモニター機能のあるコードリーダー(輸入品です。ホンダ車には重宝してます)で水温が正常範囲であることを確認。この型の車両及びエンジンに多いヘッドガスケットの不良やその他水漏れがないことを念入りに点検して納車としました。