スズキ ワゴンRです。初代のターボモデルでまだまだ人気があり、今だ街を走る姿を見かけます。
初代のワゴンRは非対称なエクステリアデザインで、その後継モデルにはない個性が光ります。きっちり整備すればまだまだ現役で乗ることも可能です。
さて、今回の車両、錆びた水のようなものがエンジンから滴ってくるということです。クーラント管理の良くない車両を中古で購入され、僕はお客様に、クーラント管理の重要性と、現在のお車の状態をお伝えしていました。
平成7年式 CT21Sターボ 走行距離130,000km
初めて拝見したとき、クーラントリザーブタンク内の液体は錆色で、クーラント着色(緑)の面影がありませんでした。
鋳鉄製シリンダーブロックのエンジンクーラントを長期間交換せずに放置しておくと、腐食が著しく進行し、冷却系等全体に深刻なダメージを与えます。
スチール配管の腐食はもちろん、ラジエーター、ヒーターコアの詰まり、冷却性能低下による樹脂配管、樹脂タンクの熱劣化などなど…
全ての冷却系等をリフレッシュするには相当な費用がかかりますから、定期的なクーラント交換が重要になります。
今回はタービン軸の付近に装着されている二股のパイプのピンポールでした。
エンジンをかける前にお客様がお気づきになられましたのでオーバーヒートという最悪の事態は避けられました。
しかし冷却系等の痛みは深刻です。今回の修理は部分的な応急処置だということをお伝えしてお渡ししました。