日産 ローレルの車検整備時に、誠に恥ずかしいことですが失敗の事例をお知らせします。
平成3年式 E-HC33 RB20DE 5MT 走行距離113,000km。
「車検後1ヶ月ほどガレージに置きっ放しになっていた。久しぶりにエンジンを掛けるとアイドリングが低く、またブルブルと不快な振動もある。車検整備の失敗ではないか?」とお知らせが入りました。
納車時には全く不調を感じませんでしたので、このお電話を頂戴したときは別の故障と思いました。
早速確認しますと、明らかに1気筒機能していない状態でした。パワーバランステストをすると3番に不具合があります。RB20のプラグコードはよく高電圧リークしますが、前々回車検整備時に新品に交換済み。
となると、先日の車検で交換したスパークプラグが怪しくなります。プラグを取り外しますが外観は特におかしいところは見当たりません。
しかし、他のシリンダーのプラグと交換すると、不具合箇所が移動しますので明らかにスパークプラグの不具合です。新品プラグを装着して調子が改善されたことを確認し、不具合のあったプラグはメーカーに送って原因を追究してもらうことにしました。
待つこと1ヶ月。作業者のミスが濃厚という結果でした。
聞いたことはありましたが、プラグレンチがプラグに対して斜めに掛かったとき、レンチ内壁に碍子が接触して折損するというものです。
このエンジンの3番、4番のスパークプラグへはアプローチが困難で、ダブルジョイントのプラグレンチを用いてましたが、斜めに掛かっていることを知らずに力を掛けていた痕跡がありました。
プラグカシメ部の奥で折れていたようで、カシメを解かない限り概観からは判断できないようでした。納車時は軽いヒビ程度だったのでしょう。
とても良い勉強になりました。作業を慎重にすることも大切ですが、マグネットインサートのないプラグレンチで不意の事故を避ける必要があると思います。
お客様には大変ご迷惑をおかけいたしました。そして、当方のミスが濃厚にもかかわらず、丁寧なご報告をまとめてくださったスパークプラグメーカーの方に心より感謝申し上げます。
|
読者様からのお便り