先日から話題にしています、丸山モリブデンのエンジンオイル添加剤 ベースパワーEX250C。
2回連続でお使いのお客様、スズキ エスクードにお乗りのT氏に使用感を伺いました。
T氏のエスクードは、現在走行距離が約27万キロ。10万キロ未満の時からエンジンオイル消費傾向にお悩みでした。長時間アイドリング後のマフラーからの白煙もあります。オイル交換間隔で1リットル強の消費です。
興味深いのは、T氏が他社製の二硫化モリブデン添加剤を使い続けていらっしゃたことです。
丸山モリブデン ベースパワーEX250Cは、効能に謳っていないオイル消費の低減効果があるとのことで注入していますが、他の効果も併せて感想を伺いました。
T氏:2回目の丸山モリブデン添加は、前回よりも体感出来るレベルでエンジンが静かになりました。
1度目の添加より効果がわかりやすくなってるようで、長時間アイドリングの後の白煙がかなり減少してます。
ただし、オイルが燃えてるっぽい匂いはやや感じます。気温が低いせいでオイルの粘度が上がってる可能性もありますが、改善の方向に向かっている事は間違いないと思います。
また、モリブデンのおかげか、いつもよりガソリン消費も少なめのようです。街乗りよりも高速長距離移動の方が体感もしやすい感じです。
たけし:詳しいご報告ありがとうございます。
丸山モリブデンの主成分、二硫化モリブデンは天然鉱石から精製します。他社製と主成分はそう変わらないと思うんですが、他では得られない効果があるというのが、とても興味深いですね。
T氏:なんといっても『幻の添加剤』ですから! 私がいままで入れてた〇〇社のモリブデンは、少なくともオイル食いには効果見られなかったですし。オイルの減り方次第で決めようかと思ってますが、しばらくは連続して入れる方が良いかもしれませんね。
たけし:いままでお使いだった〇〇社のモリブデン添加剤って、粘度はどんな感じですか?
T氏:15w50よりはやや柔らかいか、同じくらいかな?? みんカラでも丸山モリブデン絶讃してるのが何件かありますね。
たけし:丸山モリブデンは結構柔らかく、0W20くらいに感じます。ところで、Tさんは、なんで〇〇社のモリブデンを入れてたんですか?
T氏:どこでも入手できて、安く、ブランドも信頼できるだろうと思ったからです。とにかくモリブデン系のやつが欲しかったので。
たけし:モリブデン系を選ばれる理由は?
T氏:前にも言ったかも知れませんが、梅小路の保存蒸気機関車の回転軸温度の上昇対策としてモリブデンがとても効果があると聞いたからです。
蒸気機関車の軸焼け対策は全ての動体保存機の重要課題で、全国の機関区で研究が重ねられていますが、梅小路の実績によりモリブデンの使用が定着してきています。
もちろんクルマの内燃機関と軸受けでは条件が違いますが、どうせ添加剤なんてダメ元やし、入れるならSLと同じモノを、というファン心理です。
たけし:とても興味深い内容ですね!もう少しお聞かせいただけますか。
T氏:えー!しょーもなー!って言われると思ったのに。
ちなみにクルマの感覚では信じ難いコトですが、蒸気機関車の全ての回転軸受けにはボールベアリングは使われていません。
毛糸に染み込ませた油をポタポタ落として潤滑させるプレーンベアリング(平軸受け)なんです。
その為、停車の度に油壺に注油し、落下スピードも調整するんです。
新しい車両でも70年、旧い物だと100年を優に超える蒸気機関車。
しかも、全ての部品の作り変えもきかず、ストックもない機械にとっての潤滑油は、ある意味クルマよりも深刻な課題かもしれません。
たけし:そうなんですね。ちょっと今、お話を伺いながら、蒸気機関車の軸受けにモリブデン添加する文献がないか検索しているのですが、なかなか見つかりませんねぇ。
T氏:そんなん絶対ないですよ。私が個人的に車両掛に聞いたんですから。
たけし:それは凄い!
T氏:JR東日本のC61、D51はクルマのギアオイル、西日本の梅小路所属のC57、C56、D51などはギアオイルにモリブデン添加で使ってます。
蒸気の現役当時は、植物油ベースのマシン油を使っていながら、軸焼けのトラブルは頻発していません。
何故か。
絶妙なバランスのクリアランス調整を当たり前に行える検修(整備)が何処にでもいたのです。
日本中にあった何万という機関車をそういう人たちが毎日診ていました。
ところが、無煙化(蒸気廃止)によるSLの全廃、国鉄の分社化、整備の高齢化により、技術の伝承がなされないまま観光資源としての復活運転の時代を迎えました。
要は、そんな職人芸の出来る人材は、今や何処にも居ないのまま、機関車の車軸は回り出したのです。
たけし:なるほどねぇー。
T氏:しかし、現代はマルチグレードのオイルがあります。しばらくは、各社オイルの性能テストのような試行錯誤での運用でしたが、やはりしばらくすると各所で軸焼けは発生。
梅小路は、無煙化後もいち早く山口線での復活運転、梅小路蒸気機関車館での構内運転などで一日の長がありました。
数種類の添加剤をギアオイルに混ぜて実験したところ、モリブデンが最も効果的だったということです。
私は、この話を梅小路で聞いてから、復活運転をしてるところに行くと、軸の油は何を使っているのか尋ねるようにしています。
施設内など、速度の遅い場所だと未だにマシン油の所もありますが、モリブデンの効用はどこもご存知でした。
でも、モリブデンは高いからウチはマシン油でも焼けないんで充分。との事。
復活運転をしている所は互いに情報交換もしているので、良い物は伝わり、その上で自社の事情に合わせて導入を検討しているようです。
たけし:良いモリブデンはやはり高いということでしょうか。もしかしたら、梅小路でも丸山モリブデンだったりして。(注1)
T氏:前に聞いたときは、モリブデンはクルマと同じヤツです、って言われました。機関士と話せる機会は割とあるけど、検修ってなかなか会わないんですよ。機関士はオイルの内容まではご存知無いかもしれません。
たけし:もし機会があればお願いしますね。
T氏:はい。今、思ったんですが、単純に考えると、『安いのは薄い』んちゃいますか??オイル技術者に言わせれば、添加剤なんて混ぜモノやから分量イコール値段ってなんかで読みましたよ。
たけし:そうかもしれませんね。けど、同じ二硫化モリブデン添加剤でもこれだけ差があると、固体潤滑剤は金属への吸着や潤滑油中での分散、そして凝集のしにくさなどに、かなりノウハウがありそうです。
いままで、内燃機関に効くニ硫化モリブデン添加剤が少ないと感じていましたが、とても効果の高い丸山モリブデンを知ると、いったいどのような研究開発をされているのか、凄く興味があります。
蒸気機関車の軸潤滑のお話はとても興味深い内容でした。本日はありがとうございました!
(注1)この記事を書いた後、仕入れ先に伺うと梅小路の機関車の軸に添加しているのは丸山モリブデンのベースパワー『燃料用』でした。燃料用と言っても溶媒はガソリンや軽油ではなく鉱物油なので、主成分の濃度や粘度、価格等、総合的な判断の上、選定されたのではないかと思います。
次回『幻の添加剤をさらに検証してみた』では、世界唯一、二硫化モリブデン配合の燃料添加剤をご紹介します。
丸山モリブデンに関する『よくあるご質問(FAQs)』
丸山モリブデンのご注文は、下のご注文フォームにご記入いただき、「送信」ボタンをクリック。業販不可。
当モリブデンを販売しておりますショップの者です。
新車時に添加するとどうなるかとのご発言がありましたが現在の車は特別な慣らし運転もいらない時代ですから
当然、最高性能時に添加するのがベストと考えます。結果としてエンジンのライフが飛躍的に伸びると思います。
ただ精神的に新車から入れるのは何かもったいないと思うのが人情というか一般的な考えだとは思いますが・・・。
m kitamura 様
コメントありがとうございます。
実は、貴店には30年前の学生時代から時々お邪魔していました。
10年に一度くらいお店に伺う理由があり、いつも楽しい空間に癒されていました。
最近になって、このような珍しい高性能な添加剤でつながりが持てたことを、偶然とはいえご縁を感じずにはいられません。
一度お会いして、丸山モリブデンのことお話ししたいですね。
30年前ですか、誰だろう?それ位でしたら私も若かったですが今ではかなり老いぼれになりましたが
何とか店は営業しております。店の内容は殆ど変わっていません。(笑)
次回にご来店された時には「勝手ながら閉店させて頂きます。永年に渡りご贔屓頂きありがとうございました」
という様な張り紙があるかも知れませんのでその節はご容赦下さい。なにしろ1959年に開店してますので。
ご返信ありがとうございます。
私は学生当時から1/24のカースケールモデルばかり作っていまして、実物は手に入りませんが、お店の棚に並ぶ夢の縮図に魅了されていました。
近いうちにお邪魔しますのでその節はどうぞよろしくお願いします。